今回は、Clojureでの開発を始めるにあたって必須のツールであるLeiningenについて説明します。
Leiningenとは、ひとことで言えばClojure用のビルドツール兼パッケージ管理ツールです。「ライニンゲン」と読みます。
JavaのビルドツールであるMavenを下敷きにして構築されていて、Clojureコードのコンパイル、テストの実行、REPLの起動等、開発に必要なさまざまなことをLeiningenを通して実行することができ、非常に便利なツールです。
Clojure界隈では、これまでも同様のツールがいくつか現れたり消えたりしていますが、この記事の執筆時点(2015年2月現在)ではLeiningenがデファクトスタンダードな位置づけになっています。
Leiningenは、Clojureでプラグインを書くことによって機能を拡張することができます。現在、Clojureの多くの開発支援ツールがLeiningenプラグインとして実現されていることも、LeiningenがClojureの開発でよく使われている理由のひとつといえるでしょう。Leiningenのプラグインにどういうものがあるかは、たとえば以下のWikiページから確認することができます。
https://github.com/technomancy/leiningen/wiki/Plugins
それでは、Leiningenのインストール方法について見てみましょう。 LeiningenはClojureを内部にもつため、Clojureを使い始める際にはLeiningenさえ環境にインストールされていれば、Clojureを別途インストールする必要はありません。
以下に、それぞれの環境でのインストール方法を示します。
Mac OS Xでパッケージ管理にHomebrewを使っている場合は、Homebrewからインストールするのがお手軽です。
$ brew install leiningen
それ以外の場合には、「Linuxその他の場合」を参考に手動でインストールします。
使っている環境がWindowsの場合は、以下のページにWindows用のインストーラが用意されているのでダウンロードし、インストーラにしたがってインストールします。
http://leiningen-win-installer.djpowell.net/
使っている環境のパッケージマネージャがLeiningenの2.xに対応していれば、まずそちらを使ってインストールするのが手っ取り早い方法です。 パッケージマネージャがLeiningen 2.xに対応していない場合は、以下の手順にしたがって手動でLeiningenをインストールします。
- 下のURLから
lein
スクリプトをダウンロードします - ダウンロードした
lein
スクリプトをパスの通った場所に置きます lein
スクリプトに実行権限を付与して実行します
上記手順は、たとえば~/bin
にパスが通った環境では次のようなコマンドになるでしょう。
$ wget https://raw.githubusercontent.com/technomancy/leiningen/stable/bin/lein
$ mv lein ~/bin
$ chmod u+x ~/bin/lein
$ lein
Leiningenが正しくインストールできていれば、lein
コマンドでLeiningenを起動することができます。
$ lein version
今回は、Leiningenの概要を紹介し、インストールの仕方を説明しました。次回はLeiningenの基本的な使い方について紹介します。