25年ってすごいですよね。大変おめでたいことなので少し感慨に耽ってみたいと思います。
まず、ちょっと考えてみてほしいのですが、私が初めて helo world したときC言語先輩はまだ14才でした。私が17才のときです。初めてLISPを触ったのも同時期だったのですが、LISP先輩は私より11歳上なので当時 25 か 26 です。なるほど、いま高校生が Ruby と出逢うとちょうど私と LISP くらいの歳の差になるのですね。そうかそうか。いやそうなのか?
ある漫画で、大変長寿な主人公が「生き物はこんな速さで変わっていくんですね…怖いな」という台詞がありましたが Ruby に対してそんな気持ちになることもあります。たまに 1.8 系を触る機会があるのですが実にいろんなことが変わっていて、これも新機能だったかー!ってなるわけです。互換性を壊す変更を入れるのはだんだん難しくなりそうですから同じ速さで変わることはなさそうですが油断は出来ません。
ところで私による Ruby への貢献というものがあったとして、それは Ruby を面白がることだったのだろうと思ったりします。インパクトの大きいものは次の3つでしょう。
- Ruby Users Guide の英訳 (Julian Fondren との共訳)
- Rubyを使った講義
- WEBrick
あの英訳はかなり多くの人に読んでもらえたようです。超有名な本を書いてるひとから突然メールが来てびっくりしたこともあります。また Dave と Andy が最初の pickaxe の acknowledgemets に名前を載せてもらったのもよい思い出です。その後 Mark Slagell はあのガイドを拡張してさらに素晴らしくしました。元の日本語版を書いたのはまつもとさんなのですが、勝手に翻訳しただけでも随分楽しい思いをさせてもらいました。
私の講義については、受講者からはなんと2人もCコミッターが誕生し、これはあんまり言ったことないですが個人的にはかなりニヨニヨしました。他にも印象深い学生さんの多数いる面白いクラスでした。
いまある WEBrick の主な構成はほぼ gotoyuzo によるもので、私は WEBrick という名前の提案くらいしか出来ていないのですが、個人的には Ruby がおもしろいってアピールすることの1つの集大成な感じはしますし、HTTPProxyServer はいまでもちょいちょい使ってて普通に便利です。WEBrick に参加できてよかったといまでも思います。
こないだ、とあるDSLを考えはじめたところで、なかなか考える時間を取れないのが悔しいのですが、Rubyじゃなかったら自分はこんなの書こうとおもわなかっただろうと思うところです。そんなわけで、まだまだRubyで面白がっていきたいと思う所存です。
ごとけん