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読点の打ち方

読点が適切に使われていない文章は,大変読みづらいです. 以下は,「分かりやすい公用文の書き方(礒崎陽輔著)」をもとに,山本が注意したい(注意して欲しい)読点の打ち方についてまとめたものです.

大原則:読点は,文を読みやすくするために打つ

読点の打ち方には,絶対のルールは存在しない.読みやすく分かりやすい文を書くために必要であれば,それに応じて読点を打つことができる.

読点ルール集

ルール1:単文では,主語の後に読点を打つ

  • 修正前:私は静岡大学の情報学部で教員として働いている.
  • 修正後:私は,静岡大学の情報学部で教員として働いている.

ルール2:主題を表す助詞のついた文節など,主語に準ずる場合もルール1を適用する

  • 修正前:新しい研究テーマについては配属後数週間以内にその骨子をまとめる必要がある.
  • 修正後:新しい研究テーマについては,配属後数週間以内にその骨子をまとめる必要がある.

ルール3:格助詞「が」の付く主語には,公用文では原則読点を打たない

  • あの人が最近Natureに論文を通した先生である.
  • 研究テーマについては,学生自身が決める.

ルール4:動詞の連用形の後に(用言が付かないとき)は,読点を打つ

  • 修正前:大学教員は,ディプロマポリシーを踏まえ最終的な卒業判定を行う.
  • 修正後:大学教員は,ディプロマポリシーを踏まえ,最終的な卒業判定を行う.

ルール5:上記ルール4は「〜(し)て」の場合は,原則読点を打たない

  • ディプロマポリシーを踏まえて最終的な卒業判定を行う.

ルール6:動詞の連体形の後ろに読点は打たない

  • 修正前:情報学部では,深層学習技術を活用した,農業支援手法の研究開発を行っいる.
  • 修正後:情報学部では,深層学習技術を活用した農業支援手法の研究開発を行っている.

ルール7:接続詞の後には,読点を打つ(接続詞を文中で用いる場合も含める)

  • 修正前:しかしなぜあの学生は家が近いのに研究室に来ないのだろうか.
  • 修正後:しかし,なぜあの学生は家が近いのに研究室に来ないのだろうか.

ルール8:ルール7を適用した場合,すぐ後に短い主語がくるときは,主語の後の読点を省略することができる

  • 修正前:しかし,なぜあの学生は,家が近いのに研究室に来ないのだろうか.
  • 修正後:しかし,なぜあの学生は家が近いのに研究室に来ないのだろうか.

ルール9:「例えば」「仮に」「特に」「もし」などは副詞であって接続詞でないので,ルール7,ルール8は適用されない

  • 修正前:もし,彼が修士課程に進学すれば,論文を2報書くことができるだろう.
  • 修正後:もし彼が修士課程に進学すれば,論文を2報書くことができるだろう.

ルール10:名詞を列挙する場合は読点を打つ.ただし,引用符で囲まれた語句を列挙する場合は,読点を省略することができる

  • 研究によって得られる力として,専門知識以外に,問題解決能力,問題発見能力,コミュニケーション能力等が挙げられる.
  • 研究によって得られる力として,専門知識以外に,「問題解決能力」「問題発見能力」「コミュニケーション能力」等が挙げられる.

ルール11:条件節または重文の場合,主語の後に読点は打たない.第1節の後に読点を打つ.

  • 修正前:学生は,卒論審査稿を提出しなければ就職が内定している場合でも卒業はできない.
  • 修正後:学生は卒論審査稿を提出しなければ,就職が内定している場合でも卒業はできない.

ルール12:主語が複数ある文では,主語の後に読点は打たない

  • 修正前:研究室に毎日来る学生は,コツコツと研究の質を高めることができるが,研究室に来ない学生は,研究の進展を期待することは難しい.
  • 修正後:研究室に毎日来る学生はコツコツと研究の質を高めることができるが,研究室に来ない学生は研究の進展を期待することは難しい.

ルール13:挿入句の前後には読点を打つ

  • 修正前:大学教員は多くの学生が感じていることであるが,学生に言ったことをよく忘れる.
  • 修正後:大学教員は,多くの学生が感じていることであるが,学生に言ったことをよく忘れる.

ルール14:接続助詞の後には,原則読点を打つ.ただし例外も多い.

例1

  • 修正前:明日までに必ず実験結果を報告すると言ったのだから本人の責めに帰さない理由がない限り,今日中に結果を報告するのは筋である.
  • 修正後:明日までに必ず実験結果を報告すると言ったのだから,本人の責めに帰さない理由がない限り,今日中に結果を報告するのは筋である.

例2

  • 修正前:できる限り被験者数を増やした方がよいがまずは小規模な実験を行い,提案手法の有効性を確認する必要がある.
  • 修正後:できる限り被験者数を増やした方がよいが,まずは小規模な実験を行い,提案手法の有効性を確認する必要がある.

ルール15:修飾句と非修飾句の関係を明確にしたい場合,読点を打つ位置を工夫する

  • 修正前:S大学では長きに渡る研究活動によって,ガチ研究室を志望する学生が少なくなっていることが明らかになった.
  • 修正後:S大学では,長きに渡る研究活動によって,ガチ研究室を志望する学生が少なくなっていることが明らかになった(「長期間の研究活動をするガチ研究室を志望する学生が少なくなっている」と読まれないように修正.本当に言いたいのは「ガチ研究室を志望する学生が減っていることを,長期間の研究活動を通じて明らかにした」ということ).
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