Created
January 12, 2011 09:48
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帯域測定サイトがFPSにおいてアテにならない理由
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帯域測定サイトがFPSにおいてアテにならない理由 | |
= 用語整理 = | |
まず用語の整理、知ってる人は読まなくて良い | |
bps | |
Bit Per Second | |
1秒間当たりのデータ転送量、単位はbit | |
FPS | |
First Person Shooting | |
一人称視点のシューティングゲームのこと | |
fps | |
Frame Per Second | |
1秒間当たりに何フレーム更新されるか | |
フレームとは画像のこと、1秒間当たりに何回画面が更新されるかという値 | |
60fpsであれば1秒間に60回画面が更新されるということ | |
30fpsであれば1秒間に30回画面が更新されるということ | |
10fpsであれば1秒間に10回画面が更新されるということ | |
時間の単位について | |
1秒は1000ミリ秒 | |
英語で書くとそれぞれ1sec、1000msec(1000ms) | |
bpsってのはbit per secondの略で、秒間当たりのbit数 | |
1秒ってのは1000ms。msとはミリセカンドのことで秒より1/1000小さい時間の単位 | |
= 概論 = | |
・一般的な帯域測定サイトでは1秒間当たりの平均データ転送量(bit)が測定できるが | |
FPSゲームにおいてはそれよりも小さなミリ秒間当たりのデータ転送量が重要である | |
よって秒間当たりの平均データ転送量(bit)はあまり意味がない | |
・秒間当たりの平均値では1FPSに相当するミリ秒あたりの遅延のばらつきがわからないため、標準偏差を利用した測定サイトがあるべきだ | |
= 詳細 = | |
なぜ敵がカクついて見えるのか | |
FPSにおいて必要とされる転送速度は60FPSのゲームであれば、1FPSあたり0.016666666秒 | |
16msごとに16ms以内でデータを転送することが必須であり、そうでなければカクついて見える可能性があるということ | |
ラグ補正の仕組みについて | |
実際には近年のFPSではラグ補正の仕組みが存在するので16msほどは必要とされない可能性がある | |
Quake EngineやSource Engineで作られたゲームはデフォルトでは100msまではラグ補正の仕組みが有効に働く | |
詳細な説明に関しては割愛するがこれはどういった仕組みであるか簡単に説明すると | |
サーバー以外のすべてのプレイヤーは100ms過去の時間を見るように設計されているので100msまでの遅延は存在しないことになる | |
帯域測定サイトでわかること | |
一般的な帯域測定サイトでは1秒間(1000ms)当たりの平均データ転送量(bit)を調べている | |
FPSにおいては1000ms当たりの平均通信速度を調べてもあまり意味がない | |
秒間当たりの平均を調べることの意味のなさ | |
どういう風に意味がないのかというと60fpsのゲームでは16msごとにデータが転送されることを想定しているのにも関わらず | |
32msごとにその二倍の量送信されてしまえば実は秒間当たりの平均としては同じ値になってしまうからだ。 | |
たとえば以下のAとBでは秒間当たりのデータ転送量は同一のものとなる | |
A. 10msの時点でデータ転送量が0で990msの時点でも0 | |
1000ms(1秒)になった時点で1000bitのデータが転送された場合 | |
1000msあたりのデータ転送量は1000bitとなり、1000bpsとなる | |
B. 10msごとにデータが10bit送られた場合 | |
1000ms当たりの平均データ転送量は1000bit(10bit * 1000ms / 10ms)となり、1000bpsとなる | |
= まとめ = | |
・fpsにおいては秒間当たりの平均データ転送量(bps)はアテにならない | |
・平均値では値のばらつきがわからないという問題、偏っていた場合も安定していた場合も平均値は同じになってしまう | |
・10msごとの回線速度の標準偏差がわかる帯域測定サイトが欲しい | |
= 参考文献 = | |
http://www.hinkai.com/qc/hensa.html | |
http://www.cap.or.jp/~toukei/kandokoro/html/14/14_2migi.htm |
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