この資料はCHIRIMEN for Raspberry Pi3を使った講習会向けのTipsです。
Javascriptの初歩を勉強した後、CHIRIMEN for Raspberry Piでデバイスを接続してコントロールできるようになるには、一つ重要な概念とそのコーディングの作法を学ぶ必要があります。それが非同期処理という特別な処理方法です。
CHIRIMEN for Raspberry Piでのプログラミングでは、センサーやアクチュエータを使いますが、これらは動作するのに無視できない時間がかかります。例えば、体温計の測定やロボットハンドの腕の動きを想像してみてください。非同期処理はこのような動作に時間がかかる処理において、処理の完了を待って次の処理を行うときによく使われます。(非同期処理無しに待とうとすれば、その間ブラウザ画面がフリーズしてしまいます。)
非同期処理のプログラムにはいくつもの書き方があり、統一されていません。また、入れ子が深かったり、無名関数が使われていたりして、読み解くのが難しい書き方がほとんどです。CHIRIMENの講習ではasync awaitを用いた方法に統一して説明をするようにしています。関数の入れ子を作らずに非同期処理が書け、基本的な文法を学んだ方にとって比較的わかりやすい記法のためです。