Azure DevOpsのSprint 159 Updateでは、Azure BoardsおよびAzure Repos用の新しいMicrosoft Teamsアプリを発表できることを嬉しく思います。Azure Boardsアプリを使用すると、作業項目のアクティビティを監視し、Microsoft Teamsチャネルから作業項目を作成できます。一方、Azure Reposアプリでは、リポジトリを監視し、コードがプッシュ/チェックインされたとき、pull request(PR)が作成されたとき、PRが更新されたとき、Microsoft Teamsチャネルで通知の受信ができます。
詳細については、以下の機能リストをご覧ください。
Azure Boards:
- Microsoft Teams用Azure Boardsアプリケーションを提供開始
- CSVファイルから作業項目のインポートができるようになりました
- 作業項目のカードに親アイテムを指定するフィールドが追加されました
- バックログとqueriesに親アイテムを指定するフィールドが追加されました
- Azure Boards検索でクイックナビゲーションをサポートします
Azure Repos:
- Microsoft Teams用Azure Reposアプリをリリースしました
- pull request内のファイルをレビュー済みとしてマークできるようになりました
- WebでのAzure Reposの新しいランディングUIページを提供開始(プレビュー)
- コード検索で近接した用語の検索をサポートしました
Azure Pipelines:
- Azure Resource Manager (ARM)をサブスクリプションと管理グループレベルへの展開できるようになりました
- ホストされたパイプラインイメージを更新しました
- マルチステージYAMLパイプライン用にpipelineをリソースとして提供し、CDトリガーとできるようになりました
- Bitbucket統合と、パイプラインの開始ウィザードを改善しました
- Azure CLIタスクでPowerShellスクリプトをサポートします
Wiki:
Microsoft Teams用の新しいAzure Boardsアプリを発表できることを嬉しく思います。このアプリを使用すると、作業項目のアクティビティを監視し、Microsoft Teamsチャネル内から直接新しい作業項目を作成できます。このアプリを使用すると、作成された作業項目、更新された作業項目などを含むイベントサブスクリプションを設定および管理し、チームチャネルでこれらのイベントの通知を取得できます。チャンネル内の会話を使用して、作業項目を作成できます。さらに、ワークアイテムのURLを使用してワークアイテムをプレビューし、プレビューからてディスカッションを開始できます。
これまで、CSVファイルからの作業項目のインポートは、Excelプラグインに依存していました。今回の更新では、Azure Boardsでのファーストクラスのインポートエクスペリエンスを提供するため、CSVファイルから直接新しい作業項目をインポートしたり、既存の作業項目を更新したりできます。詳細については、こちらのドキュメントをご覧ください。
Kanbanボード内で、作業項目カードの新しいフィールドとして親コンテキストが使用できるようになりました。親子関係を見るために、タグやプレフィックスといった回避策を使うことなく、カードに親フィールドを追加できるようになりました。
バックログとクエリ結果の表示している時にも、親フィールドが使用可能になりました。親フィールドを追加するには、Column optionsビューを使用します。
Azure Boardsの検索ボックスにおいて、**/**を入力すると、バックログ、ボード、スプリント、およびワークアイテムから検索のコンテキストを選択して、設定できるようになりました。この強化により、検索用のタブを切り替えることなく、Azure Boards内のアイテムを簡単に検索して見つけられます。
Tip
Azure Boardsでキーボードショートカット/ を入力して、クイックナビゲーションが呼び出せます。
この機能はAzure Boardsのすべてのエンティティについて、最近アクセスしたアイテムと検索用語の上位の結果をコンテキストでフィルターし、結果を選択してアイテムに直接移動できます。
Microsoft Teams向けの新しいAzure Reposアプリを発表できることを嬉しく思います。このアプリを使用すると、リポジトリを監視して、コードがプッシュ/チェックインされたり、pull request(PR)が作成または更新されたりするたびに、チームチャンネルで通知を受けることができます。さらに、pull requestのURLプレビューは、PRに関する議論を開始し、コンテキストに沿った意味のある会話をするために役立ちます。アプリはGitとTFVCリポジトリの両方をサポートします。
場合によっては、多数のファイルへの変更を含むpull requestを確認する必要があり、すでに確認したファイルを追跡する作業を行うには難しい場合があります。今回の更新により、pull requestでファイルをレビュー済みとしてマークできます。
ファイル名の横にあるドロップダウンメニューを使用するか、ホバーしてファイル名をクリックすることで、ファイルをレビュー済みとしてマークできます。
注意事項
この機能は、pull requestをレビューする際の進行状況を追跡することのみを目的としています。pull requestがよいものか投票を表すものではないため、これらのマークはレビュー担当者にのみ表示されます。
この機能は、Developer Communityからの提案に基づいて優先順位が付けられました。
今回の更新で、Azure Repos内で新しく、高速で、モバイルフレンドリーなランディングページが試せます。これらのページは、New Repos landing pagesとしてプレビューできます。ランディングページには、pull requestの詳細、コミットの詳細、ブランチ比較を除くすべてのページが含まれます。
Web
Mobile
Developer Communityからのフィードバックによると、コード検索時に複数の近接した用語を持つファイルを見つける機能が必要になるケースがあるそうです。NEAR、BEFORE、AFTERの各演算子を使用して、用語の距離と順序に基づいてファイルを検索できるようになりました。たとえば、foo NEAR barを検索すると、fooがbarという用語の近くにあるすべてのファイルが返されます。
コード検索の詳細については、こちらのドキュメントをご覧ください。
これまでは、リソースグループレベルのみへの展開をサポートしていました。このアップデートでは、サブスクリプションレベルと管理グループレベルの両方にARMテンプレートを展開するサポートが追加されました。この機能はリソースのセットを異なるリソースグループまたはサブスクリプションに配置するとき役立ちます。たとえば、Azure Site Recoveryのバックアップ仮想マシンを別のリソースグループとリージョンへデプロイできるようになります。
Azure PipelinesがホストするVMイメージのいくつかを更新しました。以下は、この更新のいくつかのハイライトです。
- VS2019をVisual Studio 16.2から16.3へ更新しました。
- macOS 10.13と10.14のVS for Macを8.2.6.26から8.3.0.1805へ更新しました。
- macOS 10.13と10.14にJava 13を追加しました。
- macOS 10.13と10.14にMono 6.4.0を追加しました。
- Xcode 11-betaから11.0 GAに更新しました。
- ディスクサイズを縮小して運用効率を高め、Ubuntu 16.04の空き容量を約40GB削減しました。
- 多くのバグ修正を行いました。
最新リリースの詳細については、こちらをご覧ください。
注意事項
Ruby 2.3は2019/3/31にサポート終了したため、すべてのイメージから取り除かれます。
CIパイプラインによって公開されたアーティファクトを使用して、パイプライン完了トリガーを有効にできるようになりました。マルチステージYAMLパイプラインでは、pipelines
をリソースとして導入しています。YAMLで、別のパイプラインを参照し、CDトリガーを有効にできます。
パイプラインリソースの詳細なYAMLスキーマを次に示します。
resources:
pipelines:
- pipeline: MyAppCI # identifier for the pipeline resource
project: DevOpsProject # project for the build pipeline; optional input for current project
source: MyCIPipeline # source pipeline definition name
branch: releases/M159 # branch to pick the artifact, optional; defaults to all branches
version: 20190718.2 # pipeline run number to pick artifact; optional; defaults to last successfully completed run
trigger: # Optional; Triggers are not enabled by default.
branches:
include: # branches to consider the trigger events, optional; defaults to all branches.
- master
- releases/*
exclude: # branches to discard the trigger events, optional; defaults to none.
- users/*
さらに、- download
タスクを使用して、パイプラインリソースによって公開されたアーティファクトをダウンロードできます。
steps:
- download: MyAppCI # pipeline resource identifier
artifact: A1 # name of the artifact to download; optional; defaults to all artifacts
詳細については、こちらにあるダウンロードのアーティファクトドキュメントを参照してください。
Pipelinesのスタートアップウィザードエクスペリエンスは、Bitbucketリポジトリで動作するように更新されました。Azure Pipelinesは、Bitbucketリポジトリのコンテンツを分析し、YAMLテンプレートを推奨します。
スタートアップウィザードでよくある質問は、生成されたファイルの名前を変更する機能です。現在はリポジトリのルートにazure-pipelines.yml
としてチェックインされています。パイプラインを保存する前に、これを別のファイル名または場所に更新できます。
最後に、azure-pipelines.yml
ファイルを別のブランチへチェックインするとき、そのブランチからpull requestの作成スキップを選択できるため、より細かく制御できます。
これまでAzure CLIタスクの一部としてバッチスクリプトとbashスクリプトだけが実行できました。今回の更新により、タスクにPowerShellおよびPowerShell Coreスクリプトのサポートが追加されました。
Wiki検索のSearch withinドロップダウン内の検索を使用して、別の組織に移動することなく、複数の組織全体のWikiページを検索できるようになりました。Search withinドロップダウンには、アクセスできるすべての組織のリストと、検索語の組織ごとのヒット数が表示されます。これを使用して、さまざまな組織の検索結果からすばやく簡単にナビゲートできます。
プロジェクトで最近アクセスしたWikiページを簡単に見つけられるようにしました。Wikiハブの検索ボックスをクリックして、最近アクセスしたWikiページがアクセスできるようになりました。
Tip
キーボードショートカット"/"を入力して、検索ボックスを呼び出せます。
今回の更新で、検索ボックスに入力するだけでWiki検索結果を表示できます。選択したWikiページにすばやく移動できます。
/wikiと入力すると、Azure BoardsからWikiページを検索することもできます。
注意事項
ここで議論されている機能は今後二~三週にわたって順次展開されます。
これらの新機能を読んだ後、次のリンクからぜひご自身でAzure DevOpsサービスを体験してみてください。
これらの機能についてどう思っているかお聞きしたいと思います。 フィードバックメニューを使用して問題を報告するか、提案を提出してください。
アドバイスや回答を必要とする質問がある場合、Stack Overflowコミュニティで聞いてください。
ありがとうございました。
Kurt Samuelson