モナドってなんやねん...

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群の定義からぬるぬる始めて，いつかモナドにたどりつく（予定）

• スライド：群〜モノイド

群(Group)とは

群の定義

集合G とその上の二項演算 * が，次の性質を持つとき
(G, *) を群とよぶ．

1. 結合法則: 任意の g, h, k ∈ G に対して g * (h * k) = (g * h) * k
2. 単位元の存在: g * e = e * g = g なる e ∈ G が存在する
3. 逆元の存在: g * x = x * g = e なる x ∈ G が存在する

群の例

整数 Z と足し算 * の対 (Z, +) は群になります

1. 結合法則が成り立つ

• ∀x,y,z ∈ Z, (x + y) + z = x + (y + z)

2. 単位元が存在する

• ∀g ∈ Z, g + 0 = 0 + g = g. (G, +)の単位元は 0

3. 逆元が存在する

• ∀g ∈ Z, ∃-g ∈ Z.(整数の定義より)
• ∀g ∈ Z, g + (-g) = -g + g = 0.

補足: アーベル群(Abelian group)

上記の条件に加え，任意の元 x, y ∈ Z に対して x + y = y + z が成り立つとき，これをアーベル群（可換群）という

• 整数 Z と足し算 + の対 (Z, +) はアーベル群になります
• 2次正則行列 GLn(R) はアーベル群にはなりません
  • 行列の積について一般には A B ≠ B A

半群(Semigroup)とは

半群の定義

集合G とその上の二項演算 * が，次の性質を持つとき
(G, *) を半群とよぶ．

1. 結合法則: 任意の g, h, k ∈ G に対して g * (h * k) = (g * h) * k

半群の例

整数 Z と足し算 * の対 (Z, +) は半群になります

1. 結合法則が成り立つ

• ∀x,y,z ∈ Z, (x + y) + z = x + (y + z)

モノイド(Monoid)とは

モノイドの定義

集合G とその上の二項演算 * が，次の性質を持つとき
(G, *) をモノイドとよぶ．

1. 結合法則: 任意の g, h, k ∈ G に対して g * (h * k) = (g * h) * k
2. 単位元の存在: g * e = e * g = g なる e ∈ G が存在する

モノイドの例

整数 Z と足し算 * の対 (Z, +) はモノイドになります

1. 結合法則が成り立つ

• ∀x,y,z ∈ Z, (x + y) + z = x + (y + z)

2. 単位元が存在する

• ∀g ∈ Z, g + 0 = 0 + g = g. (G, +)の単位元は 0

参考ページ

• C#/Javaで読む、HaskellがIOモナドで実現したいこと
• 関数型プログラマのためのモナド理論
• 圏論とかモナドについて１
• Haskell/圏論
• Haskellと圏論入門