どうもどうも,冴えないオタクくんのざきまつです.
この記事は,日本陰キャ協会 Advent Calendar 2022 15日目の記事になります.
なお,この協会はクリスマス当日に消滅する可能性があります.
なお、本団体はクリスマス当日に陽キャが放つ眩しい光により消滅することが予想されます。予めご了承ください。
残り一週間強ですが,楽しんでいただければと思います.
それでは,やっていきましょうか.
この話を書こうと思ったきっかけは,私の以下のツイートですね.
いいですか皆さん,チューバの「ド」はピアノの「シ♭」であり,アルトサックスの「ソ」なんです.
— ざきまつ (@santana_hammer) December 3, 2022
この時,TL上で吹奏楽の音階関連のツイートが流れており,「意味わからンゴね」みたいな人がちらほらいらっしゃいました.
そりゃそうだよね,だって吹奏楽とかの音楽やってないと触れない世界だし...
でも,知っていて損はないと思いますし,何かと吹奏楽等の音楽に興味のある方も多いと思うので,初心者にもわかるように頑張って書きたいと思います.
あ,そうだ. 私が何者かわからない方もいると思うので,「一応,素人ながら音楽やっていた」という自己紹介をしますね.
ざきまつと申します. 本名ではなく,ニックネームです.
中高で吹奏楽部に所属し,中学でEuphonium,高校でEuphoniumとTubaを担当していました.
また,高校時代では部活のほかに
- 民間の吹奏楽団に所属,A.Saxを担当
- 大学生の合奏団体にて,Bass Guitarを担当
という,意味の分からないことをしていました.
低音楽器が大好きなので,彼氏にしてはいけない人ランキング堂々の1位(当社比)を獲得しています.
はい,こんな人間です.
では,本題に入っていきたいと思います.
みなさん,「ドレミファソラシドってどんな音?」と言われて,どんな音を思い浮かべますか?
多分,ほとんどの人が ピアノの「ドレミファソラシド」 を思い浮かべると思います.
え?それ以外にドレミファソラシドなんて存在しないだろって?
実は,存在しちゃってるんです.
現に,僕はユーフォ(Euphonium)のドレミファソラシドが脳内再生されるようになっています.
世間ではピアノ,僕はユーフォ,こうして社会の常識から外れてアウトローが育成されていくわけです.
これから先,社会で生きていけるのでしょうか.甚だ疑問です.
んじゃあ,どう違うねんって話ですよね.
めちゃくちゃ雑に言うと,ピアノでいう「ド」はユーフォの「レ」であり,ユーフォでいう「ド」はピアノの「シ♭」なんですね.
いい感じに混乱してきましたかね,良いですね.その調子です.
じゃあ,なんでそんなことなってんのって話ですよね.
なんで,こんなややこしいことが起きているのか.
それは,サックスやユーフォというのは「移調楽器」と呼ばれるものだからです.
「は?胃腸?」ってなる人もいるかと思いますので,これから先は楽器の音階について,色々お話していこうかと思います.
なお,僕が現役の吹奏楽部員だったときの知識をもとにこの記事を作成しています.
すべてが正しい知識というわけではないので,ご了承ください.
さてさて,吹奏楽では「ドレミファソラシド」で音階を言うととんでもない大事故が発生してしまいます.
どんなレベルの大事故かというと,首都高速でエンドレス玉突きが発生するレベルでとんでもないです.
そのため,基本的には「ドイツ音階」を使って,音階を表現するんです.
どういう感じかというと,こんな感じです.
C | Des(Cis) | D | Es(Dis) | E | F | Ges(Fis) | G | As(Gis) | A | B | H |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ツェー | デス(ツィス) | デー | エス(ディス) | エー | エフ | ゲス (フィス) | ゲー | アス(ギス) | アー | ハー | ベー |
こんな感じ. "〜es"はフラット,"〜is"はシャープを表しています.
フラットの部分はシャープで表現できたりしますし,人によって変わるので一例ですね.
ドイツ音階のアルファベットは,一つの音に対して必ず一つの呼び方が定まっています.
なので,「ドレミファソラシド」といった動的な表現に比べて,ドイツ音階は静的な表現となるので,吹奏楽では音階をアルファベットで呼ぶわけなんですね.
これのおかげで,吹奏楽では首都高速が崩落するレベルの大事故を起こさずに,数十本の楽器を使って一つの音楽を奏でることができるわけです.
かなりすごいインフラ技術ですよこれ,吹奏楽やばすぎ.
「ドレミ」というのは,聖ヨハネ賛歌が起源であると言われています.
以下は,聖ヨハネ賛歌の歌詞です.
Ut queant laxis
Resonare fibris
Mira gestorum
Famuli tuorum
Solve polluti
Labii reatum
Sancte Iohannes
実は,各行の第一音がC, D, E, F, G, Aになっています.
グイド・ダレッツォ(っていうおじさん)は,この歌詞の初めの文字を階名として使用しようと考えたそうです.
そこで,第1節から第6節までの歌詞を利用して"Ut - Re - Mi - Fa - Sol - La"の階名を発明したらしいです.
偉人の考えることはよくわからんですね.
さてさて,ドイツ音階というものについて知ったあとは,ついに移調楽器についてお話していこうかと思います.
まずは,博識であるWikipedia大先生にお話を伺います.
僕「Wikipedia先生,本日はよろしくお願いいたします. 」
ウィキペディアへようこそ。ウィキペディアは、誰でも編集できるフリー百科事典です。
僕「突然の質問になってしまい大変恐縮なのですが,移調楽器というのは一体どういったものなのでしょうか. 」
移調楽器は、管楽器に多く見られる。管楽器では、同じ基本構造を持った異なる管長の楽器が存在し、それらは同じ指使いで違う高さの音を出す。それらは演奏法も近似しているため、ひとりの奏者が異なる管長の楽器を演奏することができる。この場合、音の高さが楽器によって違っても、同じ指使いには同じ音符をあてる方が、奏者の負担を軽減できる。このため、楽譜をそれぞれの楽器の指使いに固定し、楽譜を書くときに高さを調整(移調)して書き表すようにしたのである。 - 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ほうほう,なるほどなるほど. 完全に理解した(ほんとか?).
つまり,「同じ運指(指使い)でも,出る音が違う」ってことです.
移調楽器の多くは管楽器です.(吹奏楽の管楽器は,ほぼ全部が移調楽器)
そのため,管楽器では「C管」や「B管」という言い方をよく使っており,「ドの音がドイツ音階でどれになっているのか」を表しています.
例を使って説明しちゃいましょう.
の前に,もう一つ知識が必要です. それは,「音程・全音・半音」の知識.
図を用意するのがめんどい 説明するのが少し難しいので,以下のサイトを参考にしてください.
音程について。全音、半音とは? - [音楽理論] 音楽学校で学んだ知識
超端的に言うと,「ドレミファソラシド」には「全音 全音 半音 全音 全音 全音 半音」をいうルールがあるということです.
ではでは,以上の知識を踏まえて説明していきましょっか.
ピアノの「ド」の音は,ドイツ音階では"C"と呼ばれる音です.
なので,ピアノの「ドレミファソラシド」は
ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ | ド |
---|---|---|---|---|---|---|---|
C | D | E | F | G | A | H | C |
ツェー | デー | エー | エフ | ゲー | アー | ハー | ツェー |
となります. Cから始まって,音程のルールに則っていくと上記のようになります.
では,僕がやっていたユーフォ. この楽器はB管です(C管もあったりする).
これはどうなるかというと
ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ | ド |
---|---|---|---|---|---|---|---|
B | C | D | Es | F | G | A | B |
ベー | ツェー | デー | エス | エフ | ゲー | アー | ベー |
となります. 全体的に一音下がっていますね.
さらにさらに,華形代表の一人であるアルトサックス. この楽器はEs管です.
なので,「ド」をEsにして
ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ | ド |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Es | F | G | As | B | C | D | Es |
エス | エフ | ゲー | アス | ベー | ツェー | デー | エス |
となります.
こんな感じでいろんな音が「ド」になるし,それに合わせて「ドレミファソラシド」が決まるんですね.
ハーモニクスの話とか始めたらもう大変なので,今回はここまでとしましょう.
(ハーモニクス,セブンスとかもう覚えてないし,そこまでわかっていない)
いかがでしたか?
結構テキトーな内容になりましたが,こんな感じで各楽器で「ドレミ」が異なるわけですね.
これを理解できた皆様は,ハーモニクスやらDurやら色んな音楽の世界に踏み入れる「基礎の基礎」が身についたはずです(多分).
これから先,様々な知識が溢れていますので,どうぞ「知ること」を楽しんでください.
電車で書いてたら酔ってきたので,ここまで.
ではでは.