ページをまたがるリンク

dpxlink.tex

\documentclass[dvipdfmx]{article}
\usepackage[colorlinks=true]{hyperref}

\makeatletter
% \@makecol をこのように修正すれば，
% 「脚注内にリンクが無い」という条件さえ満たせば，正常になる
\usepackage{etoolbox}
\patchcmd{\@makecol}{%
       \color@begingroup
         \normalcolor
         \footnoterule
         \unvbox \footins
       \color@endgroup
}{%
       \color@begingroup
         \normalcolor
         \special{pdf:nolink}%
         \footnoterule
         \unvbox \footins
         \special{pdf:link}%
       \color@endgroup
}{}{}
\makeatother

\begin{document}
% このソースでは脚注にもリンクがある
A\footnote{CTAN web: \href{https://ctan.org/}{CTAN} here!}
\vspace*{42\baselineskip}

\href{https://tug.org/}{TUG TUG TUG TUG TUG TUG TUG TUG TUG TUG TUG TUG TUG TUG TUG TUG}
\end{document}

https://oku.edu.mie-u.ac.jp/tex/mod/forum/discuss.php?d=2312 にあるように

• dvipdfmx ではネスト内側の CTAN へのリンクが張られず，CTAN: web や here! もろとも tug.org へのリンクになる。改ページ後には tug.org へのリンクがあるべきだが，張られない。
• pdflatex ではネスト内側の CTAN へのリンクはきちんと張られるが，CTAN web: や here! が tug.org へのリンクになる。

ここには問題が二つあり，

• [1] dvipdfmx 自身がリンクのネストをサポートしていない（→ ネスト内側のリンクが張られない）
• [2] hyperref が脚注でリンクを無効化しない（→ CTAN web: や here! が tug.org へのリンクになる）

[2] については，実は dvipdfmx ならマクロレベルで対処可能（dvipdfm のマニュアルに載っている pdf:nolink (suspend) と pdf:link (resume) を使えば回避できる）。pdfTeX にはこのような機能がなさそうなので，マクロだけでは対処不可と思われる（要 pdfTeX の改修）。

[1] については dvipdfmx を改修するする必要がある。だが，dvispc を改良すればいけるかも？

dvispc を改良すればいけるかも？

aminophen/dviout-util#4 で検討を始めることにした。