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一つ上の姉が死んだ。
どういう手立てでか、病院から直接連絡が入ってきたから、驚いた。
姉は私の3つ上であるから、確か今は、27か28か、30は行ってないくらいの年齢のはずだ。
突然家を飛び出してから、
もう10年会っていないことになる。
それに姉は他に三人もいるので、深い悲しみは無かった。
私の家は6人兄弟で、上の3人が女、下の3人が男と、ちょうど上手く分かれている。
これを人に話すと毎度驚かれるが、
男女が生まれる確率はそれぞれ2分の1ずつのはずで、
どんな順序で生まれてきたって、64分の1の確率だから、どれが珍しいということもない。
しかし実は男のほうが女に較べてほんの少しだけ、高い確率で生まれるそうで、
ちょうどそれに比例するように、交通事故で死亡する確率も、男の方が高いそうなのだ。
わたしはこれをものの本だったかテレビかで見た記憶があって、
こういった雑学を仕入れると披露する相手が、きまって、ちぃ姉だった。
ちぃ姉は特別わたしに甘かった気がする。
弟達はスポーツ男児で、私だけがメガネを掛けていつも家にこもってるような子だったからに違いない。
10年前に別れて以来、私は唯一の話し相手を失って、
ほとんど人と話さない、すっかり根暗な青年となってしまった。
事件はそれから一ヶ月経った頃に起きた。
これまたどうやって私の家にたどり着いたのか、一人の女性が訪ねてきた。
インターホン越しの会話は埒が明かず、
かと言って家に上げるのも恐ろしかったので、
そこで待っているように言い、
私が直接マンションの玄関まで参上することにした。
女性は亡くなった姉のガールフレンドであったと述べた
(これはインターホンで何度も強く強調した)。
家族への配慮から葬式への参加は遠慮したという。
それでも何か、
彼女とのつながりを感じられるものが欲しく、
彼女の高校の卒業アルバムを譲ってくれないか、
と私のところまで遥々やってきたという。
葬式のために10年ぶりに関西にある実家まで帰った私は、
確かに姉の卒業アルバムを形見として持ってきた。
それをどうしてこの女が知っているのか、だいぶ怪しく思った。
<!-- 姉がレズであることは家族で私だけが知っている -->
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