Sass以外のメジャーなCSSプリプロセッサとして、LESS、Stylusがあります。
これらはいずれもNode.js製である点や、それぞれの構文がやや異なるという点を除けば、機能としてはほぼ同等です。
そのため、言ってしまえば、別にどのプリプロセッサでも大差はありません。
むしろプリプロセッサ単体でいえば、Stylusの方が高機能かつ自由度が高いという点では優れていると言えるかもしれません。
また海外でもSassのコミュニティは強いのですが、LESSのユーザーも多いです。それはLESSの場合はシンプルで軽快であることが強みだからでしょう。(ただLESSも多くの機能を備えはじめたので、シンプルさというのは失われかけているように思いますが)
近年のモダンなフロントエンド開発環境において、Node.jsやnpmといった環境を用意することが多くなっています。それはGrunt.jsというタスクランナーや、Yeomanという統合ツールなどがNode.jsで動くツールです。こうした点を踏まえると、実はSassよりもこれらNode.js製のプリプロセッサの方が導入しやすいとも言えます。
しかしそれでもSass、といえるのは講演でもお話したような日本語のリソースが多いことが、これからプリプロセッサを始める人の助けになる、という点です。
どれだけ良いツールでも、その使い方がわからない、もしくは正しく扱えないようであれば意味はありません。
実績をみても、LINEさんのように大きな会社でもフレームワークとして採用していれば、登壇されたフリーランスや受託制作案件でも使っている会社でも使われているのが今日のイベントで知られたのではないでしょうか。
こうしたSassを使う根拠があったとしても、最後にこもりまさあきさんが仰ってたように、まずはLESSからでも構いません、Node.jsをすでに書いているような人であればStylusでも構いません、そうでもなければSassという選択肢は間違っていません。
もうひとつおすすめするならば、** 3つとも触ってみる **ことをおすすめします。
僕の場合も、個人的なプロジェクトやNode.js実装のCMS/SSG(Static Site Generator)を扱うときにはStylusを使いますし、会社のプロジェクトやRuby実装のSSGを扱うときにはSassを使います。簡単なサンプルをつくるときにLESSを使うこともあります。
こうした技術におけるたったひとつの答えは、
時と場合による
この言葉に限ります。
あまり主題の答えとしてはふさわしくなさそうですが、参考になれば幸いです。