野次馬向け:やりとりはここからあります。
- まず自分はSNSアカウント運用姿勢を持って、ことでんのバリアフリーへの取り組み全体に問題があると主張していません。
- また、利用する機会も当面無いでしょうから判断できる立場にもありません。
- 記事を書いたり経緯調べたりはしていますが、特定の相手に対する直接的な問い合わせというのはあまりやっていません。
- 効率が悪いからというのもあるし、どうコミュニケーションを取るのが適切なのかわからないというのもあります。
- 影響の大きいアカウントなら他にもあります。他にもやってるアカウントが多数あるのに、公式バッジもついてない「ことでん」に特別ツッコミを入れているのか、意図がわかりにくいかもしれません。
- フォロワー数だけで言うなら声優やYouTuberもいます。芸能人や個々人に対して問題があるからやめろとつっこんだりはしていません。
- 初期の頃からやっていた、フォロワーがそれなりに多い、メディアで取り上げられていた、弊害を認識していながらも継続している、といったものがありますが、何より大きい理由は、公共交通機関だからです。
- 大手企業でも、政治家でも新聞社であっても、彼らが「アクセシビリティを軽視する」という態度を取っていたとしても、実際問題としてなんら是正されるための強制力がなく、他者からの意見を無視すること、干渉を拒むことができてしまうでしょう。
- しかし、相手が政治家や企業であれば、国民や消費者としての態度で、支持不支持を示すことができます。
- 聞く耳を持たない政治家について支持しない、とか、シャープであれば不買運動をするようなこともできるでしょう。
- ですが、公共交通機関は地域の住民やその地域に訪れた人にとって、多くの場合、代替手段がありません。
- 市場原理に委ねるだけでは、多様性やバリアフリーの精神が守られないということが起こり得てしまいます。
- だからこそ国土交通省もバリアフリーのガイドラインを出しているのでしょう。ただ、どこまで強制力のあるものかはまだきちんと調べていません。
- 自分には「目立つことより距離が大切」という主張は非常に虚しく聞こえます。どうみても悪目立ちしていますし、取材を受けてJタウンネットに取り上げられて、目立っています。
- 仮に「音声読み上げに支障が生じている」と問い合わせを受けていたら、どう答えていたんでしょうか。「今は障害者への配慮よりも距離が大切」とでも答えるんでしょうか。
- 触れないようにしていましたが、この問題を、マーケティング担当者、企業SNS運用担当者いわゆる中の人の暴走、という観点を抜きにして語ることは難しいです。
- 残念ながらこれはCSR活動などではなく「目立ちたいマーケティング担当者」の暴走なのです。低コストで「やっている感」をアピールし、buzzるための手法なのです。
- 障害者への無配慮は当然にCSRの観点でも良くないばかりか、マーケティング手法の観点としても、反則技であり、非難されるべき行いだと考えています。
- ユーザーを驚かせるような手法、わざと誤解を招いたり、何かを壊したりといった表現手法は、そういったことを思いついても通常は「禁じ手なのでやらない」のです。
- この観点で最近のものだとLINE MUSICの不在着信 https://twitter.com/LINEMUSIC_JP/status/1243555599436013570 や Netflixの攻殻機動隊文字化け https://twitter.com/netflixjp_anime/status/1252975449380175874 なんかがあります
- 文字情報としてのテキストにスペースを挟む(壊す)というのは、これは本当に、各種アクセシビリティのガイドラインに最優先事項で載っているような違反事例です。
- 個々人の能力では、どうしても気付けないこと、見えないこともあるでしょう。大学教授レベルでも真似をしていることがわかります。
- しかし組織としては防げたはずなのです。特に公共交通機関のようなバリアフリーへの取り組みが重要な企業であれば。
- CSR活動の一環として「距離を取ろう」を訴えるのであれば、他にも方法はいくらでもあるのです。
- 楽天なんかはWebサイト上のロゴからの誘導で特設ページを作っていました。https://corp.rakuten.co.jp/social-distance/
- やじうまWatchの記事を取り上げてくれた https://twitter.com/Sonet_fukuonsei/status/1260057133371940864 So-netは、最初からマスコットを使ってアピールする写真を撮ったりヘッダ画像を使ってアピールしていました。
- 4/1付で密を避けるアピール画像 https://twitter.com/Sonet_fukuonsei/status/1245169031138557952
- 文字間にスペースを開けてソーシャルディスタンス啓発が、本質的な活動ではないのと同様に、自分がこうして(どうせ期間限定でそのうち皆やめるだろうに)しつこく追求しているのも、真にアクセシビリティの向上のために取り組んでいる人たちにとっては全く本質的ではないファッション行為に見えてしまうかもしれません。
- 現実世界における「バリアフリーへの貢献度合い」で言うならば、公共交通機関であることでんさんのほうが、よほどコストをかけてやっているに違いないでしょう。
- 視覚障害者や聴覚障害者が「ソーシャルディスタンス」や「マスク着用」によって生活に不便を被っているという話があります。
- https://this.kiji.is/631763272394900577
- https://www.yomiuri.co.jp/national/20200427-OYT1T50135/
- https://twitter.com/kotorisan518/status/1260876383821033473
- 残念ながら現実世界での問題は、すぐに解決するような話ではないでしょう。
- 現実世界が不便だからこそインターネットは優しくあってほしいという言及がありました。自分も全く同じ気持ちです。 https://twitter.com/dolpen/status/1253883415851483136 https://twitter.com/dolpen/status/1253883889996582913
- 「ユーザー名ぐらいなら」と甘く見ていると、本文中や重要な情報でもスペースを空けるようになります。 https://twitter.com/mainichi_kokura/status/1249238321668251648
- 悪い習慣というものは伝染します。 https://twitter.com/bulkneets/status/1260829157581221888
- いち技術者として当事者の立場としても、元々あるテキストデータを「わざわざ使いにくくする」という行為によって、多くの技術者が多大な迷惑を被っています。
- オープンデータへの取り組みといって各省庁や公的機関から提供されるデータであっても、画像やPDFなど処理しにくいフォーマットで提供され、わざわざ人間が手動で再入力するようなことすら起きています。
- 視覚情報ばかりに囚われて、情報を欠損させることが悪いことだという自覚が無いのでしょう。
- この取り組みをみて、Web上での表現手法として悪手である、弊害があるという認識を持たないままに、好意的に紹介する記事が既にいくつか出てしまっています。そこからまた広まっていったのでしょう。
- デジタル方面の新聞記者であっても、アクセシビリティ観点での弊害について、何一つツッコミを入れていないことには恐怖を覚えますが、それも含めて今の世の中を反映したものなのでしょう。
- インターネットに記事を書くライターや編集者、企業を代表して広報やマーケティングに関わる人間、性質からしてバリアフリーが重要な企業の一員、であれば、ウェブアクセシビリティの本当に初歩中の初歩だけでも、知っておかねばならない知識の範疇ではないのかと考えています。
- 既にやってしまったことを間違いだったと認めることは難しいかもしれません。勉強不足や知識不足、知らなかったことを咎められるのはつらいことです。
- 「役割を終えたから止めました」「コロナが収束したのでやめました」ということにしておけば、担当者の自尊心は傷つかないかもしれません。
- 実際、黙って止めているTwitterアカウントが多いです。明確に言及してくれたのは日本共産党ぐらいです。 https://twitter.com/jcp_cc/status/1260217705480613889
- 可能であれば、実施していた各アカウントが悪手であったと認め、訂正して欲しいと思っています。なければないで勝手に主張はします。