海岸沿いの小さな村に、MBAをもつアメリカのコンサルタントが訪れた。 あるネットゲーマーの画面を見ると活きのいいキャラが育っている。
コンサルタントは聞いた。
「いいキャラですね。レベルカンストにはどのくらいの時間かかるのですか？」 「そうだな、1,000時間ってとこだな。」
「まだ日は高いのに、こんなに早くログインしてどうするのですか？」
「ギルメンとのんびりするよ。一緒に職人を楽しみ、午後にはパーティを組んで雑魚と戯れ、夕暮れにはRAIDで大ボスと戦闘を楽しみ、それで、寝落ちしちまうよ。」
それを聞いてコンサルタントはさらに質問をした。 「なぜもう少し頑張って仕事をしないのですか？」
ゲーマーは聞き返した。 「どうして？」と。
「あなたのITスキルでもっと仕事をすればソフトウェアが作れる、もっと。それを売れば、もっと多くの金が手に入り、大きなコンピュータが買える。そしたら人を雇って、もっと大きな利益がでる。」
「それで？」とゲーマーは聴く。
コンサルタントは答える。 「次は都市の証券会社に直接納品しよう。さらに大きな利益がうまれる。そうしたら、この小さな村から出て、メキシコシティに行く。その後はニューヨークに行って、企業組織を運営すればいいんだよ。」
「そのあとはどうするんだ？」ゲーマーはさらに聞いた。
コンサルタントは満面の笑みでこう答えた。 「そこからが最高だ。企業をIPOさせて巨万の富を手に入れるんだ。」
「巨万の富か。それで、そのあとはどうするんだい？」とゲーマーは最後に質問した。
「そしたら悠々とリタイヤさ。小さな海辺の町に引っ越し、フレとのんびりネットゲームを楽しみ、午後にはパーティを組んで雑魚と戯れ、夕暮れにはRAIDでドラゴンとの戦闘を楽しむ。充実した廃人生活を送れるのさ。」
ゲーマーはため息をつき、やれやれ、という顔で一言を付け加えた。
「・・・・そんな生活なら、もう手に入れているじゃないか。」
cf: http://copywriterseyes.hatenablog.jp/entry/2014/05/03/010343