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@nobuh
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【書評】宮部みゆき「ブレイブ・ストーリー」

宮部みゆき「ブレイブ・ストーリー」

あらすじ

小学校5年生のワタルは、友達もいるごく普通の小学生。近所には建設が途中で中断になった廃屋のようなビルがある。 学校でそのビルで幽霊の噂がたち、子供らしい好奇心で探検することになるが、そこで謎の扉に遭遇する。 それに合わせるように過去に家族における凄惨な不幸を経験している転校生のミツル、誘拐事件の被害者で精神を病んでしまったビルオーナーの娘のカオリ、傲慢で暴力的な地域の有力者の息子、いろいろな事件が発生する。ついに自らにも降りかかった不幸な運命を変えるために、ミツルに続いて扉を通って「幻界」に赴くことになる

感想

複数の伏線をともなったとても奥の深い話。何が正義で何が悪なのか、本当の勇気とは何なのか、運命に立ち向かうにはどうすべきなのか、深いいろんなテーマがちりばめられている。

アニメ映画化されたのを見たのが先で、その後しばらくしてから小説を読んでみましたが、上巻の半分くらいが出だしにあたるところがややテンポが悪く、もともと長い話ということもあり、読もうとして一度挫折しました。今回は再度挑戦して読み切った作品。

劇中の時間経過的には1,2週間という旅にも拘わらず、少年が自分の意志で道を選択していく度にその積んだ経験によって成長をしていく様が丁寧に描かれている。優しさと強さが心地よいファンタジーの良作。これだけの物語を書ける宮部みゆきという人はやっぱりすごいなと思いました。この作品で書き尽くしたのかもしれないですが、できればもっと沢山ファンタジーなどの作品を書いてもらいたい。

原作である小説版はミツルの描写や彼に関する結末が、やや消化不良というかもの足りないエンディングなのが心残りだが、それにはカオリのエピソードを無くして代わりにミツルのエピソードに重点を増したアニメ版が補完してくれる関係になっている。そういう意味では原作の小説と、アニメ版と、2つ合わせて一つの作品になっているといえる。

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