うみねこの今更考察のレポジトリ
- 個別のトリックの考察
- Episode_kousatsu.md
- 世界考察
- World_kousatsu.md
EP5以降のネタバレによる答え合わせ。
正解。紗音=嘉音=ベアトリーチェ。 これはEP6などの描写を見るに間違いない。
正解だと思われる。
EP5の最後で戦人はベアトリーチェの盤面の出題の意図に気づき、真相に至った。その戦人が書いたEP6で描画されるように紗音・嘉音・ベアトリーチェの間の恋の決着をつけることがメタ世界のベアトリーチェの目的。 そのためにゲーム盤の中では毎回誰と結ばれるかを碑文殺人という名のルーレットを回し運命に委ねようとした。
現実世界のベアトリーチェも恐らく同じ理由。
恋のできない体というのはEP7お茶会の赤字で明らかにされた。そうでなくとも家督を次ぐ理御は男に違いないが、夏妃に拒絶された世界では女として紗音・ベアトリーチェになる。 恐らく夏妃がEP5で語った落下事故で男性としての性機能が 欠損し、女性として生きていく事になった。 女性としての機能を欠損した女性であることを恋のできない体と形容しているのだと思われる。
当然譲治の語るたくさんの子供達に囲まれる未来像は彼女にとって壮絶なプレッシャーで、到底誰にも受け入れられないという心情であった事は赤字の独白からも疑いようがない。
ルーレットを回し奇跡が起きでもしない限り誰かと結ばれることはないと思ってもおかしくない境遇である。
恋のできない体であったヤスは最後の希望をかけて戦人が昔のことを思い出し、自分と添い遂げてくれる未来を得ようとして事件を起こしたと思われる。
正解。偽書というワードで説明されたように、EP2からEP6は 八城十八(EP8裏お茶会で明らかになるように生き残った戦人)が書いたとされる文章だった。
全部正解していて自分でも怖いが。
これは不正解っぽい。残念。
EP7のお茶会で描画された、みなで早々に黄金を発見し霧江・ルドルフが親族を殺害して回った。 この際に反撃に合い霧江・ルドルフは死亡、エマは生き残る。戦人とヤスは生き残るが最後にヤスは入水自殺した(EP8で描写)。
ヤスからすれば早々に碑文の謎が解かれてしまい譲治と結ばれる方にルーレットが傾いたと思いきや、譲治は殺されてしまいかつ謎は解かれているから戦人に奇跡が起きて受け入れられるというエンディングも迎えることができなくなってしまった。
EP8の魔法EDを信じるならばヤスは入水自殺し、それを救出しようとした戦人は溺れ記憶を失うことになった。
なぜ入水自殺したのだろうか? これはなんとなく想像できる。あのまま脱出したとしても戦人は真相に至っておらず行きがかりで一緒になったというだけなのだ。 奇跡は成就しておらず、なのでヤスはこのままでは戦人と結ばれることはないと思ったであろう。
ある意味でお前をさらう、と言われたというのが真実であれば半分は本懐を遂げて満足して死んだという解釈もできる。
というかね、現実の世界であったことは考察しようないでしょコレ。と思ったけどEP2からEP4で描画されたことは現実で起きたことのエッセンスを取っていたんですね。
どうにもEP8の描写を見るにEP4のエンジュの話は偽書の話っぽい。 この世界のエンジュはEP4のエンディングロールで98年に死んだことが明記されており、このエンジュが魔女の駒になって偽書の中に登場したと思われる。 なのでEP8裏お茶会の最後のキャラ集合の中に、まだ生きているはずのエンジュが登場している。このエンジュはこの死んだ方のエンジュだと思われる。
エンジュが「長い旅をしたわ……小此木さんの、あの日の言葉を理解するためだけに、本当に長い旅をしたわ」 というセリフに対して”それが彼女の心の内側での、長く深い旅であったことを理解している”という言うにナレーションされる。
つまりEP8の現実世界でのエンジュは六軒島に訪れておらず一人旅をしていないことを示唆している。 天草とは旅に出てなさそうにも描画もされる。
恐らくEP8は偽書の話で、彼女はそれを読んで心に折り合いをつけたのではないだろうか。
EP8はエンジュの話で終わるだろう、という予想はあたったから勝ちでええか?
最後この瞬間に戦人が黄金郷に招かれたという解釈が可能。 このときやっと戦人という人格は死亡し、現世から開放されてベアトリーチェと黄金郷で再開できたのだ。
これを魔法と呼ぶか、ただ主観の描写であるとするかは皆様におまかせします。
うみねこのなく頃に のコンシューマー版が発売されており友人がやっているのを見てワイワイ考察していたら
すごい楽しくなってしまったのでEP1~4までで止めて犯人の考察をやっている。
たぶんインターネットで探したらもう詰めてあるような考察ページがあると思うのでなるべくググらずに書いてます。
本作には幻想的な描画が含まれ、また整合性を考えれば嘘・間違いとしか思えない描写が含まれる。 おそらく推測を行う態度というのがこの物語を切り取る重要な要素になる。
ファンタジーとしてしか解釈できない可能性もあるが、 まずはEP1からEP4の描写を信用しミステリ的な解釈を試みる。
またベアトリーチェの態度を信じると、このミステリーを解いてほしいと思っているのだ。 少なくとも戦人は解いてほしいはずで、この作品は作中作(後述)なので 戦人ミステリを解くシーンを描写することは誰かに対するメッセージなのである。
うみねこという作品は叙述トリック山盛りの作品であるので、どの描写を信じるのか読者が決める必要がある。
幻想描写の頻度を考えたときに、どの登場人物が参加しているかどうかで 魔法が使われるかどうか頻度に違いがあるように思える。 また幻想描写を行ってから戦人到着し現実的な描写が行われることが 多く、恐らく戦人視点というものを信用して推理が可能だと信じる。
その戦人EP2の最後に金色の蝶をみるが、このときの戦戦人全に魔法はあるものだとして屈服しているため、このときの視点はミステリーとして考えたとき信用できない。
大変巧妙に描写されるが、ゲーム盤の中で戦人ベアトリーチェを目撃している。 EP4で試練を与えられる戦人ベアトリーチェと話している。
ベアトリーチェはたいへんファンタジー名存在としてメタ世界とゲーム盤の中の話をあえて混同しやすいように書かれているのが、 戦人視点を信じるのならばベアトリーチェはゲーム盤の中に存在するのである。これは恐らく魔法でもなんでもない。
本作では魔法としか思えない現象が描画される。 そのようなシーンを幻想描写と呼ぼう。
複数の魔法の性質が説明される。 白き魔法・黒き魔法・リスクを取って奇跡を願う魔法である。
白き魔法はEP4で強調されたとおりである。 魔法とは辛い真実を知った人がそれでも相手を幸せにするためにつく嘘のことである。 例えばEP4ではエンジュが真莉亜の前でさくたろうを復活させるシーンがあるが、 あれは前後の描写を見るにさくたろうは量産品でローザおばさんが手作りというのが嘘だと思われる。 船の都合をつけるシーンで何かを発見して魔法の概念を理解したエンジュであったが、たぶん量産品であるところのさくたろうを見つけてしまい、 それをローザおばさんの手作りで唯一無二のものとすることで真莉亜の心が救われる、 という真莉亜の白き魔法を理解したのと思われる。
この白き魔法は作中で多々利用されている。 例えばEP1で金蔵から夏妃おばさんが励まされるシーン、金蔵が夏妃は片翼の鷲を刻むことは許されないが魂には刻まれていると励まされるシーンがある。 これは一人で部屋に佇む夏妃が自分で自分を奮いたたせていただけだと思われるが、それに花をもたせる形で脚色されているのである。 本文では幻想脚色と呼ぶことにする。
他にもEP4でジョージがガァプに善戦するもやられてしまうシーンがある。 これは単に犯人に銃で打たれただけなのを幻想脚色しているだけであるが、 悪魔と善戦してやられたという描かれ方をするのと、 単にやられただけという描かれ方を比較するとジョージに対する慈しみがある。
幻想描写は正直読み飛ばしてもミステリーとして解釈する場合には成立してしまうと思われる。 しかし幻想描写にはそれがされる理由があるのだと考え世界の構造・犯人の動機考察を行うのに重要だと考え慎重に取り扱う。 特にEP1からEP4は作中作(EP1はボトルレターだと明記、EP2からEP4も後述の考察によりわかる)であるため、作者の心情考察を行うのに重要だ。
白き魔法はただの脚色だが無意味ではない。 元にそれで真莉亜は白き心を保てている。
EP3のエヴァ・ベアトリーチェやEP4の霞おばさんの魔法。 つらい気持ちを相手に押し付けることで自分が楽になるもの。
EP1で金蔵が説明しているとおりである。 非常に確率の低めに張ることで、そのリスクが大きければ多いほど多くのリターンを得るという考え方である。作中で多用されている。 EP4で言及があるが真莉亜と話したベアトリーチェはこの方法を好んで多用したという話がある。
作中の犯人の動機考察を行うのに重要だと考える。
まずは各エピソードで何が起きたのか個別のトリックを考察し犯人を特定したいと思う。 恐らくこの世界で個別のトリックに対した意味をなさないと思われるが、 基礎的な部分の考察をおろそかにはできない。
次に犯人の動機・ベアトリーチェは何者なのかということを考えていき 最後にこの世界とは一体何なのか・本当の六軒島で何が起きたのかということを考察していく。
これが可能であると信じる。なにせベアトリーチェは解いてほしいと願って出題しているのだから。
紗音 / 嘉音 の犯人人格(であるところのベアトリーチェ)。 体としては紗音が犯人であることは EP1 を理詰めで考えていくとそれしか残らない。
なぜそう思うのか、EP1から順に推測していく。
EP1の最初の死体発見は大変巧妙に書かれており、戦人目視して確認した死体は5人分しか無い。 紗音の死体はみなさんから死角の位置にあったというふうに描写されており、秀吉の口頭での話を信じて紗音の死亡が戦人ジョージ・ジェシカたちに伝達される。 そのため紗音の死亡は秀吉・南城(検死しているので流石に紗音の死体がなく共犯者でないならそう言及するやろ)が共犯であるならば死亡を偽装することが可能であり、これにより使用人のマスターキーを所持しつつフリーの人物がいるとして議論が可能になる。
紗音(とその裏人格)が犯人だとするとあとの残っている謎は自然に溶ける。 バラ庭園の密室殺人の密室も普通に紗音(の裏人格)がバラ庭園の鍵で開けて犯行に及び、戻したという話で整合する。
ただし、この際に紗音が生存していると言うふうに考えると碑文の狂言殺人としての最初の晩の生贄が足りず、紗音の人格が死亡したと考えなければ頭数が足りなくなってしまう。 それを裏付けるようにEP1 Tea Partyで以下のようなやり取りがある。
譲治「紗音の死に方は悲惨だったね」
紗音「痛かった訳じゃありませんし」
これ最初は犯人がうっかり自供したのかと思って読んでたが、人格が死亡したときの話だとしたほうがスッキリする。 人格の死亡はボトルレターに書かれている真莉亜(とされている人物)からのメッセージも多重人格者の真犯人から、と解釈すると意味が通る。
これをあなたが読んだのなら、その時、私は死んでいるでしょう。
死体があるか、ないかの違いはあるでしょうが。
これを読んだあなた。どうか真相を暴いてください。
それだけが私の望みです。
右代宮真里亞
作品の真莉亜のイメージと文体が違いすぎるうえ、真莉亜は謎を暴いてほしいと思っているというのは作中の「魔女が蘇り黄金郷に招かれる」ことを肯定した態度からはかけ離れている。 「死体があるか、ないかの違いはあるでしょうが。」という死体がないのに死ぬことがある多重人格者の話だとしたほうが前後の整合性が取れると思う。
この多重人格者の人格の一つはベアトリーチェだ。 これはEP4の真莉亜とベアトリーチェがさくたろうを認めるエピソードで日記に描いた魔法陣の筆跡が ボトルレターと一致するという件から裏付けられる。
人格の死亡はあまり肯定的にわたしも最初考えられておらず、どちらかと言うとEP2、EP3の話の整合性(特にEP3 の南城先生殺し)から考えてこう考えるしか無いやろ、という立場から推論されている。
2通りの推理が可能
前者は戦人推理に出てくるが、すぐに戦戦人下のなか外から施錠しているため、後者を採用する。
嘉音の死亡は少し厄介だ。 赤字で以下のように書かれている。
「全ての生存者にアリバイがある!」
「さらに死者も含めようぞ!!」
「つまり、島の如何なる人間にも死者にも、嘉音は殺せなかった!」
「嘉音は自殺ではない」
「嘉音は事故死ではない!」
さらに重要なことに、嘉音の死亡を戦人確認していない。 負傷した嘉音をボイラー室で発見後、南城先生・ジェシカ・郷田で処置を行うも死んだということになっており、南城先生が共犯者であるとすると死亡宣告を行い死を偽装することが可能なのではないか。 ジェシカはそれに騙されているだけという推測が可能である(郷田は共犯者・騙されているどっちでも筋が通る)。
さらに嘉音は赤字に対して2通りの解釈が可能である
ここで、嘉音が死なないと碑文殺人の生贄を満たしていないことになってしまう。 問題となるのは「つまり、島の如何なる人間にも死者にも、嘉音は殺せなかった!」 という赤字である。 嘉音の中の犯人人格が人格を殺害したとすると、この犯人人格はベアトリーチェなので(後述)魔女である。人間ではないので、赤字に抵触しない。
魔女の人格が人間にカウントされないという大変巧妙なトリックである。
「同室していた真里亞は殺していないぞ!」
「そしてもちろん三人は他殺だ!」
「身元不明死体について、その身元を全て保証する。即ち、替え玉トリックは存在しない!」
「源次、熊沢、南條は殺人者ではない」
普通に紗音(の犯人人格)がマスターキーで入ってきて殺害を行った。 紗音(と犯人人格)が入ってきたのを真莉亜は目撃していなかったので、「どうやって入ってきたの?」とでも聞かれたと推測する。 それに対して「魔法で入ってきたのよ」とでも言うと劇中での描写のようになるのではないか。
この殺戮が行われるチャプタータイトルは盲目なる少女である。つまり真莉亜のこと。
「夏妃は他殺である!」
「身元不明死体は一切なく、生存者も全員がアリバイがある!」
「夏妃の額に埋まりし銃弾は、夏妃の銃から放たれたものではない!」
「夏妃を射殺したのはトラップじゃなく、ちゃんと銃を構えて引き金を引いてしっかり射殺したのよ!」
普通に紗音(の犯人人格)が殺害を行い逃走しただけ。 ただし赤字の解釈には問題がある。 TODO:加筆する
EP1はまともな推理で紗音に犯人を絞りきることが可能。 犯人の肉体は間違いなく紗音だと思われるが、多重人格者説はEP2、EP3との整合性を取った結果。
ただしこの推測が最も尤もらしいかどうかは未検証。なんせこれで他のエピソードでの整合性もとれてしまったので……。
このEP1の紗音犯人説が他のエピソードでも適応可能なのかということを検証していく。
「生死は捨て置く。6人は確かに扉から入った」
「6人は確かに"この正面扉"から入った」
「礼拝堂の鍵は一本しか存在しない」
「礼拝堂の施錠は礼拝堂の鍵以外では開錠不可能」
「礼拝堂の扉は、施錠時には如何なる方法での出入りも拒む」
「楼座は今朝、確かに真里亞の手提げの中から封筒を取り出し、そこから正真正銘の礼拝堂の鍵を手に入れたぞ」
「妾が真里亞に預けた封筒の中身は、確かに礼拝堂の鍵だった」
「妾が真里亞に渡した封筒と、楼座が開封した封筒は同一のものであるぞ」
「真里亞の鍵は、真里亞受領後から翌日の楼座開封の瞬間まで、誰の手にも渡っていない!!」
「金蔵の書斎以外にオートロックの扉は存在しない!」
「6人は発見時にすでに全員死亡していた!」
「全員が他殺だ!」
「6人は全員が純粋な犠牲者であり、相互の殺人には関与しない!」
「あの礼拝堂には誰も隠れていなかった。 よって、引き篭もり密室は通用しない!」
「礼拝堂での6人の殺害時、犯人は礼拝堂内にいたわ!」
この密室も嘘で作られる。 礼拝堂の鍵は1つしかなく、それは真莉亜のかばんから発見されるが最初に開けたのが共犯者であれば鍵はかかっていなかったのに開けたフリをすることが可能であり、これによって密室は破られる。
別の解釈として、礼拝堂は鍵がなくとも閉まるという説もある。 鍵をかけずとも自動的に閉まるものをオートロックの扉と呼ぶのであれば、上から叩くことで閉まる扉はオートロックの扉とは呼ばないであろう。
「隠し扉の類は一切ない」
「出入りはこの扉からだけだ」
「この部屋に隠し扉はない。扉と窓以外に出入りする方法はない」
「扉の施錠は、朱志香の鍵が一本と使用人達が一本ずつ持つマスターキーのみ」
「窓は内側から施錠されている」
「嘉音はこの部屋で殺された」
「施錠時には如何なる方法をもってしても出入りは出来ぬ」
「部屋の外から鍵を使わずに施錠するようなカラクリも通用せぬぞ」
「朱志香の死体発見時、朱志香の部屋にいたのは、戦人、譲治、真里亞、楼座、源次、郷田、紗音、熊沢、南條のみだった」
「死体の朱志香ももちろん含む」
「そなたが認識していた以外の人間は存在しない」
「誰も隠れていない」
ジェシカは普通に紗音(の犯人人格ベアトリーチェ)に殺される。 カノンの死体消失トリックはわからなかったが、これは後付けで人格の死亡を指しているのだとすると辻褄がある。 人格の死亡と考えると死体が消えたトリックは何てことはなく、ただ他の犯人人格で立ち去っただけ。
「それ(使用人室の鍵)なら使用人室の奥のキーボックスに収められているぞ。使用人室の鍵は数本あるが、その全てがキーボックスに収められている」
「出入りは唯一の扉と唯一の窓から以外は不可能」
「そしてそれらはいずれも施錠されていた」
「扉は鍵を使用せずに外から施錠する方法は存在しない」
「窓については外から如何なる方法でも施錠する方法は存在しない」
「扉も窓も、施錠時には如何なる出入りも許さない」
「扉の開錠は使用人室の鍵とマスターキー以外は不可能」
「この部屋には、お前たち以外は存在しない。 お前たちの定義とは、戦人、譲治、真里亞、楼座、源次、郷田、紗音のことを指す。」
「朱志香の部屋の件、そしてこの使用人室の件の両方について、そなたが認識していた以外の人間は存在しない」
「誰も隠れていない」
「彼らは異なる人物を嘉音と誤認することは絶対にない!」
「嘉音の名を名乗ることが出来るのは本人のみ!異なる人物が名乗ることは出来ない!」
最初の証言は使用人の虚言で説明可能。嘉音は現れていない。 戦人、譲治、真里亞、楼座、源次、郷田、紗音を嘉音が現れたと呼んだとき、 南條・熊沢を別の部屋に移動させその後殺害したと思われる。
「夏妃の部屋もまったく同じだぞ、いつもの通り」
「扉も窓も内側から施錠されていた」
「如何なるイカサマも細工もなく、そして隠された通行手段もなければ隠れる場所もないッ」
「夏妃自身の鍵は譲治のポケットに入って、室内に閉じ込められていた」
「あとは5本のマスターキーしかないが、それは全て"楼座"が持っているッ」
「ついでに言おう、その客間も同じよ」
「本来の客間の鍵は使用人室に封印されている」
「だからマスターキー以外では開錠不可能!部屋の密室定義もいつもに同じよ!」
「楼座がマスターキーを管理して以降、それら全ては一度たりとも彼女の手を離れていない! 夏妃の部屋を開錠した時に戦人に貸し出した際を除いてね。」
紗音(の中の犯人人格)がジョージ・郷田を殺害し、その後内側から鍵をかけ自殺したと思われる。それであればマスターキーはいらない。 紗音は銃での自殺で、死体に杭が打たれていないのは自殺だから。 銃はどうにかしてトリックで隠したと思われる。その後現場を保存するために対した捜査が行われておらず、その後念入りに捜査すれば見つかったであろう。
残る謎はなぜ紗音は自殺したのかだが、これは犯人の動機を考察しなければわからないと思われるのでちょっと保留。
EP2冒頭の紗音とジョージ・ジェシカと嘉音の恋の話はヒントだと思われる。 ミステリで例えば良い銃ですね、と注目したならばそれがあとにもう一度出てこなければならないというのはお決まりである。 別にしなくてもいいが読者は興ざめであろう。
EP3、EP4でのベアトリーチェの描写をみるに解いてほしいのに戦人EP2でこのザマでは ベアトは内心かなり焦ったのではないか。 ロノウェ・ワルギリアをEP3で出して補佐役に付けたのもその影響だと思う。 EP3の冒頭でヘンペルのカラスの話を丁寧にするのも戦人対するヒントだ。
EP2はむずいので実際はEP3を先に考察した。
EP3は今までと異なり、エヴァが碑文の謎を解き黄金を発見している。 そのため犯人の殺人が途中で止まるということが起きている。 しかしエヴァによる殺人は続き、最後にはベアトリーチェによる殺人(南城の殺人)も再開されてしまうという混乱した状況にある。 一見推理は難しいと思われるが、 エヴァ・ベアトリーチェが赤文字を連発するため推測可能なトリックから順に考えていけば十分で、 難易度はEP2に比べて低いと思われる。
冒頭の魔法の描写は幼きベアトリーチェ(三代目、後述)が熊沢さんと交流したエピソードを幻想脚色したものであると考えられる。 実際はベアトリーチェが割ってしまった壺を熊沢さんが嘘をついて猫が割ってしまった事にした、程度の話なのではないだろうか。
従兄弟たちで戦人昔話をしているのもヒントだと思われる。 "また来るぜ、シーユーアゲイン。きっと白馬に跨って迎えに来るぜ"と戦人昔の紗音(たぶんベアトリーチェ人格)に言っていたが 戦人すっかり忘れてしまっている。
(マスターキーの本数は)各使用人が1本ずつで5本だ。
ちなみに、6つの部屋の扉や窓はいずれも普通。
オートロックのような鍵を使用せず施錠できるような仕掛けは存在しない。
金蔵、源次、紗音、嘉音、郷田、熊沢の六人は死亡している!
6つの部屋には誰も隠れていない!
6人は即死であった!
室内には犠牲者しかおらず、それ以外の人物は室内には存在しておりません。
6人はトラップで殺されてはいない
6人は誰も自殺していない!!
6人の中に事故死は、(ロノウェが復唱を阻止)
マスターキー5本は全て、5人の使用人の懐よりそれぞれ発見された! 個別の鍵は死体の傍らの 封筒の中に!
つまり、連鎖密室にかかわる全ての鍵が、連鎖密室内に閉じ込められていたわけだ!!
ドアの隙間だの窓の隙間だの通気口だのッ、そんなところを使って密室外から鍵を戻すことなど出来ぬぞ!!
彼ら全員には致命傷となった銃創と思わしき傷痕があったぞ! 室外からの殺害は不可能だぞ!!
さらに赤を重ねようぞ! 金蔵を除く5人の殺人の際、殺人者は必ず同室していた!
自殺者がいないことは当時に赤で宣言済みだ!!
エヴァの動きに注目する。まずエヴァが窓を割ろうという話をクラウスにする。これにより最初にどの部屋の窓を割るかという誘導が可能だと思われる。
動きが重要なので書き出す
熊沢・郷田・源氏を各々の部屋で殺害後手紙と鍵をおき、マスターキーで施錠する。 ボイラー室で金蔵の死体を焼いて、礼拝堂の鍵を(礼拝堂を施錠せずに)おく。 紗音のマスターキーを1階客間におき、嘉音のマスターキーを1階客間の中に隠しておく。 礼拝堂は空いた状態にしておく。
紗音とエヴァは共謀しており、エヴァが1階客間に誘導・紗音発見時に紗音(の肉体)はまだ生きており誤った検死により死亡判定(南城は共謀者)。 一同が2階客間に移動した後、紗音は嘉音のマスターキーを取り出して 礼拝堂に移動し内側から鍵を締め死んだふりをする。 紗音の中の犯人人格ベアトリーチェが紗音・嘉音の人格を殺す。
連鎖密室は難しい。コレを解くためには既に紗音=嘉音=ベアトリーチェという事件の真相を明らかにしている必要がある。 そうでなければ礼拝堂の密室をつくるときに人間の数がおおすぎるということになってしまう。
ここからは黄金をエヴァが発見するためベアトリーチェによる殺人は止まるがエヴァが秀吉を使ったアリバイトリックで殺人を行い始める。
ルドルフがバラ庭園でローザと真莉亜の遺体を発見する。 ローザは柵の先端部分による刺突で死亡、真莉亜は素手で首を締めれ死亡。
楼座と真里亞は死亡した。
死因は南條の見立て通りだ。
楼座と真里亞の二人は他殺です。
秀吉「わしはずっと部屋におったで。事件の前後の時間帯は全てや。」
エヴァが二人を殺害した。秀吉は共犯者でアリバイは存在しない。
霧江は食料はいらないと考えてた
ゲストハウスを出ないべきだと主張していた
にもかかわらず彼女は自ら、食料を取りにゲストハウスを出ようと提案する
その心変わりの理由は、誰にも語られておらず、また記されてもいない
霧江は何も書き残してはいない
霧江はね、死ぬ最後の瞬間まで"食料を取りに行かない=屋敷に行かない" という行動式を維持していたわ
戦人推理通り、秀吉が共犯者であることに気づき問い詰めるために霧江は移動した。 秀吉を問い詰めようとした2人が秀吉に銃撃され死亡、 その際死ぬ間際に秀吉に反撃して秀吉も死亡したと思われる。 EP3のCharactersの秀吉の説明の"油断した。まだ生きていたなんて……"というのはこのこと。
バラ庭園東屋でクラウス・夏妃の遺体を発見。 死因は紐状のもので絞殺。
エヴァと共犯者が行ったのは間違いないと思われるが、どのように行ったかどうかは判明しない。 3人でいるところを後ろから順にエヴァが絞殺し、その後死体を移動させたのか東屋までおびき出して殺害したのかどちらかと思われる。
魔法陣に数字07151129が加筆され、客までジョージの遺体が紗音の遺体の隣で発見される。
紗音の体のベアトリーチェがジョージを殺害し、隣で死んだふりをしていることで説明できる。 この殺人がなぜベアトリーチェであると断言できるかと言うと、この数字である。 この数字はEP4のエンジュの現実世界の話で、遺族に届けられた貸し金庫の講座の数字として再登場する。 つまりこの数字を書くことができるのはベアトリーチェだけなのだ。 この数字の存在は極めて重要で、後でこの世界が一体何なのかということを考察するのにも用いる。
問題はなぜ碑文殺人を再開したか、ということだ。
最大のヒント。
朱志香負傷後。絵羽は常に戦人の監視下にあった。戦人は犯人でもなく共犯者でもない。よって絵羽の完全なアリバイを証明できる。
この島には19人以上の人間はいない。
人間以外の生命は一切、このゲームに関係がない。
金蔵は死亡している。
蔵臼は死亡している。
夏妃は死亡している。
秀吉は死亡している。
譲治は死亡している。
留弗夫は死亡している。
霧江は死亡している。
楼座は死亡している。
真里亞は死亡している。
源次は死亡している。
紗音は死亡している。
嘉音は死亡している。
郷田は死亡している。
熊沢は死亡している。
南條は死亡している。
以上、15人は死亡。
戦人は生存している。
絵羽は生存している。
朱志香は生存している。
絵羽はあなたとずっと一緒に居たわ。だから犯行は不可能。もちろん戦人くんは犯人じゃないわ。アリバイ偽装なんてしてないし、彼女が犯人の可能性も考慮していたから、その行動は用心深く見張ってた。彼女には、不審なことをできるあらゆる可能性が存在しなかった!つまり、犯行時の使用人室には、南條と朱志香しかいなかったのよ。
右代宮朱志香は殺人を犯していない!
南條殺しにかかわっていない!!
彼女の目は完全に塞がれている。その彼女に殺人を行なうことは不可能よ!
絵羽と戦人も南條を殺していないし、かかわってもいないッ!!
南條を殺した犯人は戦人でも絵羽でも朱志香でもない!!
朱志香の目は完全に塞がれていて、彼女に殺人は不可能!
朱志香の体が起こした如何なる動作も、南條の殺人には関係・影響しない!
この適用を戦人と絵羽にも広げるわ。
朱志香と戦人と絵羽は、南條を殺した犯人ではない!
南條は他殺よ。
もちろん、トラップではなく、直接的な殺害方法よ。
凶器を構え、それにて真正面の至近距離から殺した!犯人は、南條の目の前に堂々と現れ、そして互いに顔を見合わせながら、殺害したのだ…!!
赤は真実のみを語るッ!!!
人間以外の一切の要素は、このゲーム盤に関与しない!
南條を殺したのは、確かに人間である!!
地に足のついた人間が、凶器をかざし、それにて殺した!眼前にて!
ベアトリーチェが殺害した。
ここがいちばん重要なところなので、私の推測したときの考え方を記録しておく。 登場人物の名前を全員読み上げ死亡・生存を判定し、生存者には犯行不可能、とされるためじゃあここでリストアップされていない人物しか犯人たり得ないな、という思考から始まる。 更にジョージの殺害により真犯人は生存しているということが明らかになっている。死んでいるのに死んでいない人間がいなければならないが、それも赤文字により使えなくなっている。 EP1の時点で紗音が怪しいということまで明らかにしていたので、じゃあ紗音は死んでいるけども紗音が動くためには別の人格があるということにすればいいのでは?というアイディアが湧いてきた。
紗音=嘉音という概念は碑文殺人を考える上で犠牲者の数がつじつまが合わないため導入したのでこのときはわかっていなかった。 実際紗音・嘉音は物語の書かれ方として明らかにフォーカスしていて怪しくて、片方の遺体が発見されたときにもう片方の遺体が発見されないことがすごく多いのだ。
実際はわたしはここから多重人格と人格の死亡という概念を導入しEP2、EP3冒頭の連鎖密室殺人のトリックを説明することができるようになった。
EP3はヒントだらけ。EP3でやっと幻想描写とどう向かい合うべきなのかという姿勢がワルギリアから戦人示されるし南城先生殺しも大ヒントだ。
エンジュのシーン超重要な部分だらけ。
事件自体はたいへんスピーディーに犯行が行われる && 戦人視界に入る情報が死体ばかりなので、割と周りの状況に合うように考察すれば十分な気がする。
EP4は狂言殺人が行われており、実は生存者側 v.s. 犯人グループだけではなく狂言殺人を行っているグループという第三勢力を考えなければ整合性が取りづらい。 先に戦人ら見たタイムラインを整理しよう。
あとは Tea Partyの通りに犯人を朝六時まで探し回り、死体を発見していく。 割とどうとでも説明がつくので書き方に悩む。
重要なのは紗音の死体は見つかるが嘉音の死体は見つからないことだ。 嘉音の死亡は赤字により保証されるが、 ここはなぜ死体が見つからないのかのヒントになっていると思われる。
紗音の中の犯人人格は素早く殺人をこなした後自殺したと推測される。
個別のトリックの考察 でEP1からEP4で何が起きたのかということについては考え、犯人は一貫して紗音=嘉音=ベアトリーチェという存在で説明できることがわかった。 ここでは残った謎を考えていく。
作中で出現するベアトリーチェは3人いる。
クアドリアンに関する赤字を思い出そう
六軒島の中には、九羽鳥庵という隠し屋敷が実在します。
かつて実際にこの場所で、お二人はこのような会話をなされました。
1967年の六軒島の隠し屋敷に、人間としてのベアトリーチェさまが存在した
間違いなく死んでいる!
この六軒島には19人以上の人間は存在しない!
この死んだベアトリーチェは第二世でEP3 ローザの懺悔の中で登場するベアトリーチェである。
もうひとりベアトリーチェがいることはEP4で明らかで、 エンジュのシーンで真莉亜の魔術書のあるページの魔法陣はボトルレターの筆跡と一致することを確認するシーンが有る。 つまり真莉亜はベアトリーチェとする人物と過去六軒島を訪れた際に出会っている。 このベアトリーチェはメタ世界のベアトリーチェの人格でもある。 それはたまにゲーム盤の中でのベアトリーチェの話をしている文脈で、赤字で妾と書く時があることからわかる。
このベアトリーチェは実行犯でもある。 EP1 ボトルレターの最後のメッセージについてもう一度繰り返しておく。
これをあなたが読んだのなら、その時、私は死んでいるでしょう。
死体があるか、ないかの違いはあるでしょうが。
これを読んだあなた。どうか真相を暴いてください。
それだけが私の望みです。
右代宮真里亞
作品の真莉亜のイメージと文体が違いすぎるうえ、真莉亜は謎を暴いてほしいと思っているというのは作中の「魔女が蘇り黄金郷に招かれる」ことを肯定した態度からはかけ離れている。 「死体があるか、ないかの違いはあるでしょうが。」という死体がないのに死ぬことがある多重人格者の話だとしたほうが前後の整合性が取れると思う。
そうすると実行犯の考察で出現した紗音=嘉音=実行犯人格の実行犯人格というのはベアトリーチェだとするのが妥当だろう。
EP4
俺の6年前に、ベアトリーチェなどという人物は存在しないのだ。
妾が今、そなたに思い出すことを要求している罪は、右代宮戦人とベアトリーチェの間のものではない。
右代宮戦人には罪がある。
そなたの罪で、人が死ぬ。
そなたの罪により、この島の人間が、大勢死ぬ。誰も逃さぬ、全て死ぬ。
EP4ラストの赤字
早く私を殺してください
妾を止めてみ
お前が
帰ってこなければ
いっそ、
生まれたく
なかった
誰も愛せ
のですか
お願いです
どの結末で
私の物語に
私を殺して
さもなきゃ
お前が
死ね。
いろいろな証拠があり、コレを積み上げて総合的に考えていく。 コレはかなり推測が入っていて断言できない
ベアトリーチェの思考の癖を思い出そう。 ベアトリーチェは不確かな方法を好むというエピソードが複数ある。 これは金蔵がEP1に確率の低い目に張り、大きなリターンを得るという魔術も関連する。 EP2からEP4までのやり取りで、ベアトリーチェはルーレットを回して戦人に紗音=嘉音=ベアトリーチェという構図を理解してほしいと願っている。
まずはメタ世界でベアトリーチェがやりたかったことから考えてみよう。 EP2からEP4でベアトリーチェは戦人に事件の真相を暴いて欲しがっていて、 それがとても低めであることを自覚しているようである。 すなわち、メタ世界のベアトリーチェはルーレットを回し 戦人に事件の真相を暴きつつ過去のことを思い出してほしいと思っている、ここまでは確定事項だと思われる。
紗音=嘉音=ベアトリーチェであるので、紗音・嘉音の作中での考え方も 犯行動機の推測に重要である。 なぜかわからないが家具は恋ができないと思っている。これはEP2の冒頭で語られることだ。
ベアトリーチェは奇跡の成就なしに恋をすることはできないという心理状態にあると推測する。 じゃあなぜ奇跡の成就なしに恋が成立しないのか?
多重人格の人間が恋をするとすると、どれかの人格しか最終的には恋を成就させることはできないという想像が可能だろう。 なにせ普通は1人としかお付き合いできないのだから、一人の人間と結ばれることになれば それと付き合っている以外の人格は出番がなくなり、やがて消滅するのではないか。 そうすれば他の人格と恋を成就させる・させないで揉めることになるだろう。 揉めるというのは人格同士の殺し合いのようなものになると想像する。
EP3冒頭で従兄弟たちと紗音の会話を思い出そう。 紗音が昔戦人が「シーユーアゲイン、次は白馬に跨って帰ってくるぜ」と話していたというのはヒントだ。 また戦人が昔紗音のこと好きだったかもしれん、と振り返るシーンも有る。
ここでは多重人格者である紗音=嘉音=ベアトリーチェが誰と結ばれるのか自分で決めることができなくなり、 碑文殺人になぞらえたルーレットを回すことで誰と結ばれるかを運命で選ぶという仮説を提唱する。
この説では戦人の扱いはこうだ: ベアトリーチェは昔戦人と出会っており、その際に恋に落ちたが二度と戦人はやってこない思い恋心をベアトリーチェの人格の中に封印していた。 普段紗音として生きている人格は譲治と恋に落ちるが、なんと6年後の親族会議で戦人が再びやってくることを知る。 封印していた6年前の恋心が再燃するが、もう紗音人格は譲治と婚約直前まで関係が深まっており多重人格者の間で誰が結ばれるのか決めることはできない。 そのためルーレットを回そうということになったのではないか。
またルーレットの目が出ず誰とも結ばれなかった場合、 全員を殺して黄金郷でみんなし幸せになろうとしていると考えられる。 EP4で最後に出題される赤字はそのトラップ Xについて言及しているのだと思う。 屋敷を吹き飛ばすトラップ Xであるところの爆弾が2日目の24時に発動する。
………右代宮戦人。今から私が、あなたを殺します。
………そしてたった今。この島にはあなた以外誰もいません。この島で生きているのは、あなただけです。島の外の存在は一切干渉できません。
………この島にあなたはたった一人。そしてもちろん、私はあなたではない。なのに私は今、ここにいて、これからあなたを殺します。
EP2の最後にローザと真莉亜が島の外に脱出しようとするシーンがあるが、前のシーンでは屋敷に立てこもろうとしているわけなのでかなり唐突である。 これは爆弾の存在を真犯人から知り、脱出しようとするもできなかったというのの幻想描写なのではないだろうか。
エピソードで最後まで生き残ってもCharactersを読むと皆死んだことになるが、 この際みな死体が黒山羊に食べられて一部しか体が残っていないという状態になる。 これは爆弾に巻き込まれた死体の表現なのではないだろうか。
これにより黄金郷で皆結ばれる。
こう思うとEP3でなぜベアトリーチェは犯行を再開したのかなんとなく想像できる。 クラウス・夏妃が殺害された時点で第9夜まで進行しているため、 魔女が復活しあとは皆で黄金郷に行くだけという状態(いわば皆殺し状態) になっていると考えられる。 その上で黄金郷で結ばれるためには死んでいないといけないのではないか。 エヴァが屋敷のみなを支配するのもとでは譲治は死ぬとは思えず、譲治が死ななければ紗音は黄金郷で結ばれることはできない。 このときエヴァに対して貸し金庫の番号を残すわけだから、ベアトリーチェは譲治を手にかけて申し訳なく思っていると考えられる(遺族に対して送った郵便物と一緒の考え方)。 次に南城・ジェシカに手をかけるのもこの第9の夜の延長だと思われる。
この上でメタ世界のベアトリーチェの真の思惑は、 戦人にこの世界の真相を暴いてもらい、戦人が忘れていたベアトリーチェに対する恋心を取り戻し二人が結ばれるということだと思われる。
劇中で登場人物は紗音・嘉音のことを見誤らない。 これはなぜなのかということは作品世界を考える上で重要だ。
立ち絵を見るに紗音は明らかに胸周りなど女性的な身体をしており、嘉音はかなり華奢にみえ普通の変装では変装し切ることは無理だと思われる。
ここではEP1からEP4の話は小説だから、という説を考えてみよう。 EP1はボトルレターであり創作物であるため、登場人物が気にしなければ気にしないであろう。 これが他のエピソードでも言えるのではないか。 つまり他エピソードはボトルレターの内容を真似た小説の一つという説だ。
パラレルワールドではないという説は個人的にはあまりないと思っている。 それは一部のキャラが前のエピソードの内容を踏まえた発言をするからだ。
EP4で地下牢で紗音が前のエピソードの内容を踏まえた発言をするが、カケラ世界のパラレルワールドでは雛見沢では記憶を持ち越すことは沙都子以外できなかったことだ。 これを脈絡もなく紗音・嘉音がすると思えずこれによってパラレルワールド説を否定したい。
なにより設定の脈絡がない。 この世界の構造の謎を解かせる気があるということを信じると、設定の連続性を考えてもパラレルワールドという線は否定していいと思われる。
そうすると問題になるのはEP2からEP4を誰が書いたのかということだ。 EP3に出てくる数字が問題で、これは現実世界で遺族に送られた貸し金庫の番号である。 真犯人と送られた遺族しか知り得ない情報を得ている人物が小説を書いているのである。
もう一つ問題なのは、EP2からEP4は多重人格トリックと犯人の犯行動機など事件の真相を理解した人間が書いていることだ。 普通EP1の内容を読んで多重人格トリックを見破ることは不可能である。
ボトルレターの内容を読んで真実にたどり着ける人物として誰が考えられるだろうか。
まずボトルレターがどういったものであるか考えてみよう。
ボトルレターは彼女の想い人へのメッセージだ。 ベアトリーチェが真相に気づいて欲しい人は一人しかいない:戦人だ。
戦人は実際の六軒島の事件を生き残った可能性が高い。
エヴァを守るという目的は考えられる。当時エヴァは六軒島の真犯人としてワイドショーで槍玉に挙げられており、ボトルレターが発見されてから魔女説が有力になった。 ウィッチハントという現象を作り出すことに協力しエヴァを守ろうとしたのではないか。
もう一つはエンジュを守るためである。 戦人は理由はわからないが六軒島事件の生き残りとして名乗りを上げることができないが、事件の真相を伝えたいと思うだろう。 1998年のエンジュを見ると分かる通り、女学院で牢獄のような生活を送りつつ周りをボディーガードに囲まれ接触することができない。
恐らく一人残された彼女が事件の真相を知ろうとしてボトルレターを読むことは想像に難くないので、それに合わせて書かれた小説も一緒に読むことが予想できたのではないか。
この物語はみんな死んでいるため、あとはエンジュをどうやって幸せにするかということしか残らない。
恐らく現実のベアトリーチェは人格分離をおこしておらず、紗音・嘉音というのは譲治・戦人の恋心が犯行動機ですよ、という戦人に対するメッセージだ。 現実に女装・男装を繰り返して2人だと認識されて生きていくことは不可能であることは想像に難くなく、現実の脚色であると想像できる。
また実際のベアトリーチェの境遇というのはかなり特殊である。 クアドリアンで囲まれた娘だったが、気づいたら孤児院に預けられ六軒島の使用人になっている。
ボトルレターで紗音・嘉音という性別バラバラの多重人格を起こしていたと自分のことを書くくらいだから、彼?彼女?は性別に関する重大な問題を抱えているものと想像できる。 ふつう多重人格を起こすとしても、性別が異なる人格に分かれるだろうか? これは自分が一体何者で男か女かもわからない、性に障害がある妄想しがちな人物が自分の中に男性と女性の別人格を作り出したという話なのではないか。
さらにこの真犯人の彼・彼女は金蔵から遺産を継承している。 遺族にひとりひとりに1億円を送れるわけだから右代宮の遺産を自由にできる身分であると考えらる。 これによって使用人でありながら真犯人は親族を買収し共犯者として操作することができるわけである。
金蔵の遺言であるところの継承を信頼の置ける使用人は承認していると考えられる。 その証拠として源氏・南城・熊沢はEP1からEP4まででこの事件に共犯者として関与している。
実際のベアトリーチェ人格は譲治・戦人で揺れておりこれを決めるために碑文殺人に見立てた事件を起こしルーレットを回そうとしたのではないか。
恋心で殺人をするというのは考えにくい。EP4で描写された狂言殺人という可能性が高いが恋が成就しなかった場合の爆弾皆殺しは行うつもりだったのは 遺族に予め貸し金庫の番号を送ることもわかる。
しかしわからないのは、戦人が生き残っていることだ。 死んでくれないと黄金郷で結ばれることはできないじゃないか。