競技プログラミングの素質がある人でも、コンパイラーが入手できずに競技プログラミングの世界に入ることができないということはよくあることで、問題になっています。
このメモはあくまで簡単な説明に過ぎませんが、それでも多少の助けになれば幸いです。
対象: Windowsユーザー。 (Mac/Linuxユーザーはそれなりに詳しいと思うので大丈夫だと思います)
C/C++の環境を手に入れる方法はいくつかあり、どれか1つで充分です。ここでは1個ずつ簡単に説明します。
僕が最もオススメする方法です。 まず、 http://www.mingw.org/ からインストーラーをダウンロードします。 といっても、このサイトの構成は分かりづらいので、現時点では http://sourceforge.net/projects/mingw/files/Automated%20MinGW%20Installer/mingw-get-inst/mingw-get-inst-20110802/ から「mingw-get-inst-20110802.exe」を選んでくれればよいです。 あとは画面の指示に従ってインストールしてください。
途中でSelect Componentsというのがあるので、「C++ Compiler」を忘れずチェックしてください。
これでインストールは完了しますが、使うためにはさらにPATHを設定する必要があります。 PATHは、使いたいコマンドがある場所を指定するためのもので、「C:\cygwin\bin;C:\Windows\system32;C:\Windows\」のようにフォルダ名を;区切りで書いてあります。 ここにC:\MinGW\binを追加します。
- XPの場合 http://pocketstudio.jp/win/xp/path.html
- Vistaの場合 http://blog.heiichi.com/?eid=606274
- 7の場合 http://blog.cnu.jp/2009/11/06/windows-7-path/
このあたりの説明を参照してください。
これが終わったら、「コマンドプロンプト」を起動してgccと入力し、Enterを押します。 「gcc: no input files」と出たら成功です。
Cygwinは最もオーソドックスな手段です。 2009年12月23日に、Cygwin 1.7がリリースされました。新しくなってより使いやすく…なったかどうかはよくわかりません。
Cygwinのsetup.exe http://cygwin.com/setup.exe をダウンロードして実行します。
最も標準的なインストール手順を書いておきます。
- 「次へ」
- 「Install from Internet」を選び、「次へ」
- 「All Users」を選び、「次へ」
- 「Local Package Directory」は普通はそのままで構いません。「次へ」
- 「Direct Connection」を選び、「次へ」
- 待ちます
- 「 ftp://ftp.jaist.ac.jp 」など.jp系がおすすめです。1つ選んで、「次へ」
- 待ちます
- 大量の一覧が出るので、「Devel」にある「gcc4-g++」をクリックすると、「Skip」が「4.3.4-4」とかになると思います。そしたら「次へ」
- 依存関係がどうたらというメッセージが出たら、そのまま続けて構いません。
- あとは終わりです。
また、最初にインストールするとき、「バージョン1.5と1.7がどうたら」というダイアログがいかにもエラーっぽい感じで出るかもしれませんが、「バージョンアップする場合は気をつけてね」程度のものなので無視して構いません。
デスクトップにCygwinというアイコンが出ると思うので、それを実行して、
$ ■
というところにgccと打ってEnterして、「gcc: no input files」と出れば成功です。
Visual C++はMicrosoft謹製のツールです。無料で使える体験版があります。 競技プログラミングとの相性がいいかというと微妙です。 これについてはここでは解説しません。まともなソフトなのでインストールは難しくないと思います。
これは僕から言わせれば理想(JOI本選以降ではこの方式が使われる)なのですが、実際問題としては難しいので別にやらなくて構いません。