初版:2019-08-30
更新:2019-08-30
文責:@rshindo (twitter:@shindo_ryo)
スタッフをやっているコミュニティで勉強会をライブ配信する機会があり、せっかくなので知見をまとめておく。
ライブ配信の動機としては、例えば下記がある。
- 会場キャパの都合で会場参加できない人も配信で参加できるようにしたい
- 様々な事情で会場に来られない人も参加できるようにしたい (注1)
- 遠方の人も参加できるようにしたい (注2)
それなりに準備は必要だが、参加者の満足度が高いので是非広まってほしい。
- (注1) 子どもの世話があるなど。実際に自分もJJUGナイトセミナーのYouTube配信にとても助けられた。
- (注2) IT系の勉強会は東京に偏っており、その他の地域のエンジニアはそもそも参加できる勉強会が少ないという問題がある。
勉強会のライブ配信に使うサービスはざっくりと2種類に大別できる。
- プライベート配信型(Web会議サービス)
- パブリック配信型
どのような配信にしたいのかを考えた上で選択すると良い。
主なサービス: Zoom
Web会議サービスを配信に使う方法。
- 開始前にURLやアカウントなどを参加者個別に伝える必要がある。
- サービス的に画面共有がやりやすい。有料版であれば動画品質も安定している印象。
- パブリック配信型に比べて参加人数の制限がある。
自分は別コミュニティの方に協力していただいてZoom有料版を使った。参加者によると非常に快適だったとのこと。
主なサービス: YouTube Live
参加者個別に対する招待を必要としないサービス。
- URLを知っていれば誰でも参加できるため、申込ページを作る必要がない。
- 配信アカウントだけが動画を共有するため、画面共有がしづらい(後述)
事前にどちらにするか決めておく。基本的に画面共有にするとよい。
- 画面共有にする場合、なるべく一つのPCを使うようにする
- テストされた端末だけを使うようにするとトラブルを回避しやすい)。
- 登壇者が複数の場合は事前に資料を共有してもらうことになる。
- Web会議システムだとPCの切り替えは比較的やりやすい。(ホストだけでなく各参加者側も画面共有できるため)
- YouTube Liveだと画面共有できるのは配信アカウントのみで、PCの切り替えが難しい。
- したがってYouTube Liveで複数の登壇者が別々のPCを使うような場合は、動画配信にするとよいだろう。
そもそもライブ配信が可能なのか、各所に確認する。
- 会場にライブ配信可能かどうか確認する。
- 撮影不可のアングルがないかも聞いておく。
- 各登壇者に配信の了承を得る。
- 動画配信の場合は顔出しになることを確実に伝える。
- 参加人数に上限がある場合はDoorkeeperなどでイベントページを作成する。
- 後ほどライブ参加者だけにWeb会議のURLやアカウントなどを連絡するため、会場参加とは別のページを作成しておくとよい。
- (チケットで分けると主催者・参加者ともに混乱する可能性がある)
- 申込の上限は参加上限ぎりぎりか、少し超えるくらいにする。
- ライブ配信の申込はキャンセルなしの不参加率が会場参加よりも高いため、結果的にちょうどよい人数になる。
- PC内蔵のカメラ・マイクは通常内側についているため、USB接続のWebカメラ+Webカメラ内蔵マイクを使う。
- 画面共有であればPC内蔵でも問題ないが、外付けのほうがマイクの方向を調整しやすい。
自分が容易したのはロジクールのマイク内蔵Webカメラ。 画面共有でマイクだけ使ったが、音声品質は良好だった。
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- URLの連絡は直前(開始1H前くらい)に行う。直前にキャンセル待ちから繰り上がった人もいるため。
- Doorkeeperなどのメッセージ送信機能で参加者のみに連絡する。
- 会場にWi-Fiの提供があるかを確認する。なければテザリングなどを使う必要があるが、安定した回線があることが望ましい。
- 事前に動画・音声チェックを、配信に使うPC全部で行う。全画面モードにしたりスライドのページをめくれるかも確認する。
- Mac + Zoom でKeynoteのプレゼンテーションモードで画面共有すると操作不能になるということがあった。 その時はプレゼンテーションモードをOFFにして対処した。
- 会場にいるスタッフも数人ライブ配信を見られるようにしておくと、確認が楽になる。
- 動画配信の場合は、前の席は映り込む可能性があることを参加者にアナウンスする。
- 動画配信ページのチャットを見て、音声トラブルなどがないか確認する。
- 打鍵音がうるさいので配信用のPCは使わない。 (by: @mahya8585)
- PCの下に厚切りスポンジを置く。 (by: @mahya8585)
- トラブルに備えて画面共有 -> 動画配信に切り替える準備をしておく。
- 発表後の質疑で、登壇者に質問を繰り返してもらう。
- 参加者の声は配信ではほとんど聞こえない。
- レコーディング可能であれば撮っておく。
- 撮影した動画を公開する場合は再度登壇者に了承を得る。
- 動画からは開始前・休憩時間を消す。
- ざっと見ていただければ分かるが、動画配信という形態上関係者の協力が必須だ。 会場や登壇者が配信を望まないこともあるだろうが、その意向を最優先すべきだ。
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