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July 14, 2017 03:56
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<b>\(244.3 [\rm{stu}^{-1}]\)という数値はどのように正当化できるか?</b> | |
ファイクレオネでの基本音高は\(244.3 [\rm{stu}^{-1}]\)ということになっている。 | |
\(250 [\rm{stu}^{-1}]\) であれば非常に自然であるが、2音の音程差は\(1200\log_2\left(\frac{250}{244.3}\right) = 39.929\)セント。\(1200\log_2\left(\frac{442}{440}\right) = 7.8514\)セントであることを考えると、variationとするには少々大きな差となってしまう。 | |
では、\(243 [\rm{stu}^{-1}]\) であればどうだろう?音楽であれば3の累乗も自然であり、また音程差も\(1200\log_2\left(\frac{244.3}{243}\right) =9.2371\)セントであり、現世のA440 vs. A442と同程度である。 | |
とはいえ、これは「\(243 [\rm{stu}^{-1}]\) で演奏する流儀の存在」を正当化できるものの、\(244.3 [\rm{stu}^{-1}]\)という中途半端な値についての説明とはなっていない。 | |
まあ、考えられるのは「権威」ぐらいであろう。ある権威的で細部にこだわる組織が存在し、そこで代々受け継がれてきた楽器の音高(なんと\(\frac{1}{2000}\)以上の精度で正確さを保つほど細かい組織だったのだ)を測ってみたら\(244.3 [\rm{stu}^{-1}]\)だった、ということなら問題はなかろう。 | |
<small> | |
さて、\(243 [\rm{stu}^{-1}]\) についてもう少し考察してみよう。また、その考察を書きやすくすべく、以下「音」と「その音と\(1 [\rm{stu}^{-1}]\)との音程差」を同一視する。 | |
この書き方をすると、ピタゴラス音律と平均律の関係は、\(3 [\rm{stu}^{-1}] = 1901.9550 [cent] \approx 1900 [cent] \)と書ける。ということは \(243 [\rm{stu}^{-1}] = 9509.7750 [cent] \approx 9500 [cent] \) である。 | |
一方、\(244.3 [\rm{stu}^{-1}] = 9519.0121 [cent]\)である。 | |
……19で綺麗に割れるなこれ。 | |
あと\(9519 [\rm{cent}] = 244.298297 [\rm{stu}^{-1}] \)だそうで。 | |
とはいえ、19で割った\(501 [\rm{cent}]\)は\([1;2,1,48, ...]\)であり、別に特徴も見られない。\([1;2,1]\)なら\(\frac{4}{3}\)なので\(498.045[\rm{cent}]\)だし。</small> | |
うーん、やっぱり権威がいいかなぁ | |
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