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@tomoaki0705
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ソリューションアーキテクト注文住宅を買う(申込編)

TL;DR

  • 銀行員の嫁と結婚しろ

あらすじ

子供が今度小学校に上がる。それに伴い、今までよりは簡単に引っ越せなくなる。引っ越すなら今のうち、ということで家を購入した。 家を買うまで様々な出来事、判断基準などがあったので、備忘録の意味でも書いておきたい。

なお、バイアスかかりまくりの、あくまで1件のサンプルとしての意見だということを踏まえた上で読んでいただきたい。

背景

前述の通り、子供が小学校に上がる。これまで自身の人生で引っ越しはたくさんしてきたが、やはり子供の小学校が絡んでくると、おいそれと引っ越せなくなる。もっと言えば未就学児は保育園入園の熾烈な争いがあるので、子供が保育園に通ってる間も引っ越せない。となると子供が保育園から小学校に上がるタイミングで引っ越すのが大きな節目となる。

少なくとも我が家はそうだった。

賃貸か購入か、マンションか戸建てか、新築か中古か

引っ越すにあたり、今までは賃貸だったのだが、いよいよ買うか、それとも借りるか、マンションにするか戸建てか、という誰しもが通るであろう悩みポイントに我が家も突き当たった。このあたり私はさっぱり疎いので、銀行員である嫁に「あーだこーだ」と無限に質問をぶつけながら、次第に咀嚼していった。手元のノートに書いてるポイントをいくつか書き出してみる。

賃貸か持ち家か

まず悩んだのはこの点である。永遠の論争ポイント、「賃貸か持ち家か」 賃貸であれば購入に比べて自由に住む場所を選べる。万が一隣人ガチャで大外れを引いても最悪引っ越せば良いか、と思えば気が幾分かは楽である。 一方で、持ち家の場合は資産として不動産が手元に残り、賃貸の場合は家賃を払ったあとには何も残らない。月々の支払いは条件次第なので厳密には比べられないが、概ね同程度の出費(家賃orローン)を10年単位で続けたあと、不動産が手元に残るのは購入の大きなメリットである。 幸い住宅ローンを組めば買うことも借りることも視野に入れられたが、当初の個人的な感想としては「どちらでも構わない」という感じではあった。

自分なりの決定打は、万が一自分が死亡した場合のことである。 ローンの返済や賃貸の家賃を支払えるうちは大きな問題はないが、賃貸であった場合に万が一のことが起きて私が死んで給料が入らなくなれば、嫁と子どもたちは家を維持できずに路頭に迷うことになる。

一方、持ち家の場合、ローンの支払い中に私(債務者)が死んだ場合、団信という仕組みで返済がその時点で終了する。 つまり私が死んでも、少なくとも嫁や子供が住んでいける場所だけは確保できるということである。 この観点が決定打となり、賃貸でなく「購入」することを第一目標とした。

マンションか戸建てか

子育て世代の読者には通じると思うのだが、やはり子供の足音、抑えられない声量など、マンションで住む場合どうしても周りへの騒音に神経を尖らせることになる。 幸いにして今まではアパートの1階と、義実家の1階で生活していたので、階下の人に迷惑をかけたことはないが、次に集合住宅に住んだ場合にまた1階に入居できる保証はどこにもない。 それに比べて戸建てであれば多少は子供の騒音の影響が和らぐと言えよう。

新築か中古か

当然新築の方が人気が出るが、値段は高くなる。賃貸物件にも新築は当然あるが、基本的には新築か中古かは購入する場合に考慮すべき点となる。

自分の中での値段の順位付け

実際に物件を見る前、自分で値段を調べる前に、なんとなくイメージで、以下の印象をもっていた(上が値段が高い、下が値段が安い)

  1. 新築戸建て
  2. 新築マンション
  3. 中古戸建て
  4. 中古マンション

なお、後述の通り、このイメージは実態とかけ離れていた事がわかる。実際のところはこんなのんびり探してる場合ではなかった。 そして自分「なんか」が買えるのはせいぜい中古のマンションなのでは無かろうか、と思っていた。

1回目の内見

1回目の内見は中古のマンションであった。が、結論から言えば購入は見送った。 というのも、そもそも中古のマンションであるのに自分が想定していたレンジより高い値段の物件だったのだ。 内見したのは2021年初頭であるが、折しもコロナ禍で、家の価値が見直されている流れだった模様で、不動産価格はアホみたいに値上がりしている最中であった。(多分執筆時の2022年4月も高いと思う) また、そもそも物件の空きがほとんど出ず、出たところで片っ端から売れていくので、そもそも内見する前に決まってしまった物件などもあった。

正直、この点で私は不動産購入についてなめていたと思う。買える場所を適当に選んで値段レンジに合う物件を検討して買えば良い、ぐらいに思っていた。 が、ふたをあけてみれば割と殺伐とした雰囲気でどんどん成約していく状況にあった。少なくとも私はそう感じ取った。

これについては嫁がよく動いてくれた。不動産の情報を仲介サイトなどでこまめに集め、見積もりの情報を取り寄せ、相場を調べ、営業に内見のアポをとるなど、1から10まで全部任せきりだった。 私からすれば未知の世界の住宅ローンでさえ、嫁にとっては飯のタネなので臆することなく動いてくれたのは大変ありがたかった。(お前仕事しろよってツッコミはなしで)

2回目の内見

というわけで、2回目の内見は、オープンハウスさんに紹介された戸建てであった。 場所は小学校の学区域内だった。試しに販売している土地から子供が通うことになる小学校まで歩いていみたが、まあ子供の足でも通える範囲であった。 当初想定していた値段レンジでは一番高い「新築の戸建て」であるが、そこはさすがオープンハウス、リーズナブルな価格に押さえて販売していた。 この内見しに言った日は冬ながらポカポカとした陽気に包まれた日だったことをよく覚えている。なので、嫁とは「良いね」と確認しあったものの、「2軒目で決定する?」というなんとなく躊躇があり、この日の内見は昼間になんとなく終わった。

内見は終わったのだが、話はここでは終わらなかった。

内見から数時間ほど経過した段階で、担当してくれた営業さんから電話がかかってきて「今日紹介した物件が、明日にも売れてしまいそうだ」という話だった。 途端に、自分が今バッターボックスに立っていて、目の前に絶好球のどストレートが投げられて、ホームランを打てる状況に、ポーズをかけた状態でゲームのコントローラを渡された気になった。

「今買わないとめちゃくちゃ後悔するんじゃないか?」

というのも、住居の他にも子供を連れての引っ越しの手続き、ラン活、子供の七五三など、この一年で決めなきゃ行けないイベントごとが大量につまっていたのだ。 この「来年の住居を決める」という一大イベントが落ち着かない限り、どうしても次のステップに進めない、ボトルネックになっていたのだ。 それなのに、(もっと良い物件と出会えるかも知れない)みたいな不確定な期待を抱いて、この物件を見逃すにはあまりに勿体ない物件に思えたのだ。

営業さんからの電話の直後、嫁に伝えた。

「俺、今日見た家を買いたい」

ソリューションアーキテクト、家を買う決断をした瞬間であった。

申し込みまで

買うと決めてからが大変であった。

買うと決めた以上、「今日中」に契約しないと他の人の手に渡ってしまう。 電話を入れた時点でもうすでに夕方の6時であった。不動産屋に電話したところ、夜遅い時間でも手続きできると快諾してくれた。 この日は土曜日だったが、平気で土曜日の夜8時に商談を組んでくれる不動産屋文化に、このときばかりは感謝しかなかった。

不動産屋も家の近くの営業所まで来てくれて、私も不動産屋まで走って言って申込みの手続きをした。 Google MapとTwitterの履歴によれば、20:40から打ち合わせ開始で1時間強手続きに時間を要し、終わったのは21:54だった模様。

この間子供の面倒をワンオペで見てくれた嫁には感謝しか無い。

契約

内見した当日の手続きはあきまで「手付」なので、ちゃんとした手続きが必要で、それは翌日行われた。 で、子供を連れて不動産屋で2時間超の契約をするわけには行かないので結局不動産屋に私だけ向かい、現地からLINEのテレビ通話で嫁が参加する形を取った。 2日続けて嫁はワンオペで子どもたちのご飯とお風呂の面倒を見ただけでなく、重要説明にオンラインで参加するという離れ業をやってくれて、感謝しか無い。マジ頭が下がる。

ローン特約

不動産の購入について、自分が衝撃を受けたのが「ローン特約」というものだった。

家を買うという話は、コンビニに陳列されてるお菓子を買う、とはわけが違う話で、途中で「やっぱり買うのやめます」とはしづらいように契約が設計されている。例えば購入キャンセルしたら手付金は返ってこない。至極当たり前の話である。 が、「ローン特約」というのがあり、その内容は「申し込んだローン審査全てに通らなかった場合、手付金も含めて無料で全額返金し、契約はキャンセルできる」というものである。当然ローン審査は真面目にやった上でしか使えない(銀行に提出すべき書類を放棄してのほほんとして審査が落ちた場合は特約の対象外となる)のだが、考えてみればローン審査が通らなければ不動産屋も現金を回収できないわけで、誰一人幸せにならないのだからまっとうな救済措置と言える。

で、いざローン申し込みの段階になって、不動産屋がタブレットを持ってきて「どの銀行に申し込むか」と提案してきた。そこにはずらりと全国の銀行一覧が乗っており、担当者がタップ一つで複数の銀行にチェックをつけていった。 まじで衝撃の瞬間で、担当者にしてみればチェックをつけるだけの行為でも、裏側で銀行側では与信審査が走るわけである。あまりにも容易にチェックをつけていく様子はどこかの銀行員の仕事を大量に増やしているようで、見ているこちらとしてはヒヤリとする瞬間であった。

一方で、後々振り返ってみると、不動産屋さんとしてはこの特約の執行は是が非でも回避したい訳なのである。手付金が返金されるのはともかく、せっかくの成約のチャンスが後戻りするのは避けたいところだと理解する。そのためには「どこか1行でも審査が通ってくれれば良い」わけで、不動産屋の担当者が大量にチェックをつけるのは納得できる行為である。

また、蓋を開けてみたら、不動産屋がチェックをつけたローン審査は、結局のところ、言葉は悪いがなめた結果しか返ってこなかった。具体的な数値は伏せるが、「満額通過ではなく、減額でのローン」「利率がありえないぐらい高い」など、魅力的なローンの提案は返ってこなかった。コチラとしても、ローン審査に必要な書類の提出は何一つしておらず、おそらく口頭で伝えた年収ぐらいをもとに機械的に決定されていたのではないかと推察する。 つまるところ、私の心配は杞憂で、この不動産屋の提携ローンにあぐらをかいていたら結構厳しいローンの返済が待っていたのだと思う。

結局1行は自分たちでローンを申し込み、源泉徴収票から納税証明書、確定申告と大量の書類を集めて提出して通ったローンが一番魅力的なローンであった。 なお、確定申告から住民票、印鑑証明書と大部分の書類がマイナンバーカード1枚だけで入手/完了したので、これは大変助かった。向こう10年の間に家を買う可能性がゼロだという人以外はマイナンバーカードをゲットしておくことを強く勧める。

振り返ってみて、人生で一番高い買い物を申し込む緊張と、2時間超の説明や手続きに疲労困憊してしまい、帰りは結構フラフラだった気がする。

振り返ってみて

話は変わるが、「正直不動産」と言う作品をご存知だろうか。ビッグコミックス連載中の漫画で、この2022年4月からはNHKでもドラマの放送が開始された。 あの手この手で客をおだてて成約し、営業成績No.1だった主人公が、ある日突然嘘がつけなくなり、「お客に一番知られたくない不動産屋の内情を吐露してしまう」という設定のお話である。 つまるところ、不動産屋の建前と本音があますことなく描かれている。 今となって、あの営業さんの「明日にも売れてしまいそう」発言が本当だったのか嘘だったのかはわからない。 ただ、今振り返ってみると、他に買いたい人がいたとしてもいなかったとしても、「小学校の学区内の住所が必要」だった以上、じっくり他の物件を待つのは悪手だったと思う。立った新築と、近所の環境を鑑みるに、決して「ひどい物件を高値で押し付けられた」とは思わないし、むしろ狭い土地に上手に家を立てたものだ、と感心する。

ただ、正直申し込んだ直後に「正直不動産」を見ていたら不安でたまらなくなったと思う。それぐらい赤裸々に不動産事情を解説している漫画なのでおすすめします。

分量が増えたので、分割で書きます。

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