Stripe Connect で、販売者やサービスプロバイダーの住所を登録するには、フォームを使う方法と、API を呼び出す方法があります。フォームを使うとユーザーインターフェースで、住所の文脈に応じてバリデーションのフィードバックをします。API では、各プロパティに関して対応・実装が必要です。
この文書では、API で住所を登録するとき、どのプロパティに、どの住所要素を指定するかを例示します。完全な内部仕様ではありません。
- account.company.address_kanji
- account.company.address_kana
- account.individual.address_kanji
- account.individual.address_kana
- person.address_kanji
- person.address_kana
この文書では、_kanji のみを使って、プロパティと住所要素の対応を例示します。
参考リンク
- https://stripe.com/docs/api/accounts/object#account_object-company-address_kanji
- https://stripe.com/docs/api/accounts/object#account_object-individual-address_kanji
- https://stripe.com/docs/api/persons/object#person_object-address_kanji
プロパティと住所要素は、下表のように対応します。
プロパティ | 住所要素 | 例 |
---|---|---|
state | 都道府県 | 東京都 |
city | 市区町村 | 千代田区 |
town | 町域 | 千代田 |
line1 | 丁目、小字、番地など | 1-1 |
line2 | 建物名、階、部屋番号など | 天守閣1号室 |
- 住所に、建物名、階、部屋番号が含まれない場合は、line2 を指定しない
- town と line1 をどう分割するかは、ある程度 Stripe 側があいまいさを許容
- 住所要素に数字が入る場合は、漢数字表記。例: 東京都港区麻布十番、愛知県名古屋市熱田区二番
- 丁目、番地はアラビア数字。全角でも半角でもよい。
- 上記の考え方をうまくマッピングできない例外がある
- 札幌市の「◯条」は、town の最後につける
- 岩手県の「第◯地割」は、town の最後につける
- 京都市の通り名は、city の最後につける
- 町域よりも小さな区画がある場合、line1 の先頭につける
ダッシュボードの test mode で、Connected Account を作って、郵便番号を入力すると、city や town までが補完されます。
各プロパティの内容は、API で GET /v1/accounts/:id や GET /v1/persons/:id を呼び出すと、各フィールドの値を確認できます。
ダッシュボードには、京都の通り名が入力できない、line1 に数字とハイフン以外入力できない、などの制限があります。最終的には API を呼び出して確認します。
住所要素は、日本郵便の郵便番号検索の結果を引用します。
city に市と区、town に町域を指定する。ある程度の揺れを許容する。
例: 231-0005 神奈川県横浜市中区本町6丁目50−10
- 郵便番号: 231-0005
- 都道府県: 神奈川県
- 市区町村: 横浜市中区
- 町域: 本町
https://www.post.japanpost.jp/cgi-zip/zipcode.php?zip=231-0005
"address_kanji": {
"postal_code": "2310005",
"state": "神奈川県",
"city": "横浜市中区",
"town": "本町6丁目",
"line1": "50-10"
}
"address_kanji": {
"postal_code": "2310005",
"state": "神奈川県",
"city": "横浜市中区",
"town": "本町",
"line1": "6丁目50-10"
}
"address_kanji": {
"postal_code": "2310005",
"state": "神奈川県",
"city": "横浜市",
"town": "中区本町",
"line1": "6丁目50-10"
}
"address_kanji": {
"postal_code": "2310005",
"state": "神奈川県",
"city": "横浜市",
"town": "中区本町6丁目",
"line1": "50-10"
}
岩手県の「第◯地割」は、town の最後につける
例: 028-7912 岩手県九戸郡洋野町種市第35地割102−2
- 郵便番号: 028-7912
- 都道府県: 岩手県
- 市区町村: 九戸郡洋野町
- 町域: 種市第26地割~第38地割(川尻、平内)
https://www.post.japanpost.jp/cgi-zip/zipcode.php?zip=028-7912
"address_kanji": {
"postal_code": "0287912",
"state": "岩手県",
"city": "九戸郡洋野町",
"town": "種市第35地割",
"line1": "102-2"
}
京都市の通り名は、city の最後につける。
例: 604-8086 京都府 京都市 中京区 御幸町通三条上る 丸屋町326
- 郵便番号: 604-8086
- 都道府県: 京都府
- 市区町村: 京都市中京区
- 町域: 丸屋町(御幸町通姉小路下る、御幸町通三条上る、姉小路通御幸町西入、姉小路通御幸町東入)
https://www.post.japanpost.jp/cgi-zip/zipcode.php?zip=604-8086&x=125&y=39
"address_kanji": {
"postal_code": "6048086",
"state": "京都府",
"city": "京都市中京区御幸町通三条上る",
"town": "丸屋町",
"line1": "326"
}
町域名の後に、さらに小さな区画名がある場合は、line1 の先頭につける
例: 982-0804 宮城県仙台市太白区鈎取一本杉64−1
- 郵便番号: 982-0804
- 都道府県: 宮城県
- 市区町村: 仙台市太白区
- 町域: 鈎取
https://www.post.japanpost.jp/cgi-zip/zipcode.php?zip=982-0804
"address_kanji": {
"postal_code": "9820804",
"state": "宮城県",
"city": "仙台市太白区",
"town": "鈎取",
"line1": "一本杉64-1"
}
通りを表す「◯条」は、town の最後、または line1 の先頭につける。
例: 062-0935 北海道札幌市豊平区平岸5条6丁目1−24
- 郵便番号: 062-0935
- 都道府県: 北海道
- 市区町村: 札幌市豊平区
- 町域: 平岸五条
https://www.post.japanpost.jp/cgi-zip/zipcode.php?zip=062-0935
"address_kanji": {
"postal_code": "0620935",
"state": "北海道",
"city": "札幌市豊平区",
"town": "平岸五条",
"line1": "6-1-24"
}
"address_kanji": {
"postal_code": "0620935",
"state": "北海道",
"city": "札幌市豊平区",
"town": "平岸",
"line1": "五条 6-1-24"
}
町域に含まれる数字を、漢数字で記載する。
例: 456-0052 愛知県名古屋市熱田区二番2丁目20−2
- 郵便番号: 456-0052
- 都道府県: 愛知県
- 市区町村: 名古屋市熱田区
- 町域: 二番
https://www.post.japanpost.jp/cgi-zip/zipcode.php?zip=456-0052
"address_kanji": {
"postal_code":"4560052",
"state":"愛知県",
"city":"名古屋市熱田区",
"town":"二番",
"line1":"2-20-2"
}
自力で頑張ろうとせずに、Stripe の入力フォームや、ケンオールなどのツールを使うのがいいと思います。