UIのモダナイゼーション - VSTS Sprint 136アップデート
Visual Studio Team Services(VSTS)のSprint 136アップデートでは、いくつかの新しくてエキサイティングなデザイン変更を導入しています。Build ハブとTest タブで新しいエクスペリエンスをプレビューできます。Query ハブの一般提供を開始しました。また、新しいナビゲーションエクスペリエンスのプレビューを新しいWorksハブとともに試せるようになっています。
作業、ビルド、リリース、テスト、およびレポートには、他にもいくつかの機能があります。 詳細は以下の機能一覧をご覧ください。
What's New in VSTS
Features
Navigation
Work
Build and Release
- 新しいビルド結果ページ
- タスクに環境変数の値を渡す
- デプロイ時にRelease gateを無視する
- リリースタイミングで変数を設定する
- リリース定義をフォルダーで管理
- PowerShellベースのWindowsのリモート操作タスクの強化
- GitHubの成果物を使うとき、リリースのデプロイで関連するコミットを表示する
Package
Test
Reporting
Authentication
Navigation
新しいナビゲーションUIのプレビュー
重要!
この機能を使うためには、あなたのプロファイルもしくはアカウントのpreview featureからNew Navigationを有効にする必要があります。
次の数週間で、新しいナビゲーションのパブリックプレビューが展開され、VSTSを使用するすべてのユーザーが利用できるようになります。あなたのアカウントで利用可能になったとき、機能の発表のバナーが表示され、プレビュー機能パネルを使用して、すべてのプロジェクトに対して有効にできます。デザインのリフレッシュの詳細とその理由については、ブログの記事を読んでください。
Work
New Workハブ
重要!
この機能を使うためには、あなたのプロファイルもしくはアカウントのpreview featureからNew Navigationを有効にする必要があります。
新しいナビゲーションのパブリックプレビューに加えて、新しいWorkハブも導入しています。ここでは、すべてのボード、バックログ、スプリント、およびSprint Planningなどの新機能のお気に入りとクイック検索をサポートしています。詳細については、ブログを参照してください。
Queriesハブの一般提供開始
新しいQueriesハブはプレビューでしたが、私たちはあなたのフィードバックに応えるよう努めました。今日、誰もが利用できるようになったことにとても興奮しています。ハブは、よりモダンなルック・アンド・フィールを備えた古いハブの既存のクエリ機能の多くを合理化するとともに、重要なクエリに簡単にアクセスできるようにする新しい機能を提供します。新しいエクスペリエンスのいくつかのハイライトは次のとおりです。
- 最後に編集した情報を使用して直接ページ遷移して、クエリ検索機能を使う
- Breadcrumb(訳注:V みたいなイメージで表示されており、クリックすると選択肢が出るUI部品)でグループの重要なクエリをユニークなURLとして、フォルダに保存
- 結果ページからお気に入りのクエリを素早くアクセス
詳細に関してはDevOpsブログを読んでください。
作業項目内でリンクおよび、メンションされたものをすばやく簡単に見つける
2つの既存の作業項目をリンクしたい場合、新しい作業項目検索コントロールを使用して、重要な項目を簡単に見つけることができます。クエリセレクタは、最近アクセスした作業項目に基づいたインライン提案と、IDまたはタイトルで特定の作業項目を検索するためのエントリポイントに置き換えられました。
Build and Release
新しいビルド結果ページ
重要!
この機能を使うためには、あなたのプロファイルもしくはアカウントのpreview featureからNew build result pageを有効にする必要があります。
TFS 2015で新しいビルドシステムを導入し、オープンソースベースで提供しているタスクライブラリを使ってスクリプトのドラッグ&ドロップを可能にしました。私たちは徐々にエディタのエクスペリエンスを改善しており、今回の更新ではビルドを見るためのエクスペリエンスをリフレッシュしています。
ビルドの結果に行くと、ビルドを構成するログ、問題、コミット、および作業項目をより明確に把握できます。これはデザインアップデートの第一歩ですので、ご意見をお寄せください。
タスクに環境変数の値を渡す
CI/CDタスク作成者は、task.json内に新しいプロパティshowEnvironmentVariablesを設定することにより、環境変数をタスクに渡せるようになりました。これを行うと、ビルドエディタのタスクに追加のコントロールがレンダリングされます。これはPowershell、Cmd、およびBashタスクで使用できます。
これが有効なシナリオを挙げてみます。
- タスクには、変数名に大文字小文字を保存した環境変数が要求されている場合。たとえば、上記の例では、タスクに渡される環境変数が"FOO"ではなく、"foo"であるといった場合です。
- 秘密の値を安全な方法でスクリプトに渡せます。エージェント上のオペレーティングシステムが引数を含むプロセスの呼び出しを記録する可能性があるため、シークレットの値(訳注:variablesでシークレット設定した値)を引数としてスクリプトに渡すよりも優先されます。
デプロイ時にRelease gateを無視する
重要!
この機能を使うためには、あなたのプロファイルもしくはアカウントのpreview featureからNew release progress viewsを有効にする必要があります。
Release gateは、リリースが次の環境への展開が実施される前に、リリース対象環境の稼働状態の自動評価を可能にします。デフォルトでは、リリースパイプラインはすべてのゲートがすべて正常である場合にのみ進行します。リリースを迅速化する場合や健康状態を手動で確認した後など、特定の状況では、承認者はゲートを無視して、そのゲートがまだ正常と評価されていなくてもリリースを進めることができます。 詳細は、Release gateのドキュメントを参照してください。
リリースタイミングで変数を設定する
リリース定義において、リリースを作成(訳注:Create Release操作)するときに設定する変数を選択できるようになりました。
リリースが作成されたときにvariableに指定された値は、そのリリースでのみ使用されます。この機能は、ドラフトリリース作成の複数の手順を回避し、ドラフトの変数を更新し、変数を使用してリリースをトリガするために役立ちます。
リリース定義をフォルダーで管理
重要!
この機能を使うためには、あなたのプロファイルもしくはアカウントのpreview featureからNew Release Hubを有効にする必要があります。
あなたのリリース定義の整理方法、シンプルかつ、簡単になりました。今回の更新で、フォルダを作成し、その中に定義を移動することができます。セキュリティは、フォルダレベルで直接管理することもできます。フォルダは、Releases*のハブで表示できます(オプトインすると、Releasesハブの隣に表示されます)。
PowerShellベースのWindowsのリモート操作タスクの強化
新しく改良されたWindowsリモートPowerShellベースのタスクが利用可能です。これらの改良点には、いくつかのパフォーマンスの修正が含まれており、ライブログやコンソール出力コマンド(Write-HostやWrite-Outputなど)をサポートしています。
PowerShell on Targetタスク(バージョン:3.*):インラインスクリプトを追加したり、PSSessionオプションを変更したり、 "ErrorActionPreference"を制御したり、標準エラーで失敗したりすることができます。
Azure File Copyタスク(バージョン:2.*):GitHub issueで報告された問題を解決する最新のAzCopy(v7.1.0)が同梱されています。
GitHubの成果物を使うとき、リリースのデプロイで関連するコミットを表示する
エンドツーエンドのトレーサビリティを向上させるために、GitHubリポジトリから各環境に展開されたすべてのコミットをリリースの一部として確認できるようになりました。
Package
レガシーフィードでupstreamソースを使う
これまでのレガシーフィードでは、nuget.orgのアップストリームソースを使用したり、npmjs.comアップストリームソースの改善点を利用することができませんでした。今回の更新では、従来のフィードをアップグレードしてそれらの機能を使用できます。アップグレードする前に知っておくべき行動の変更など、詳細についてはフィードのパッケージの上にあるバナーを探してください。
任意のパブリックnpmフィードをupstreamソースのように使う
以前から、npmjs.comや他のVSTSフィードをnpmのupstreamソースとして使用できました。今回の更新では、任意のパブリックフィード(MyGetフィードなど)をnpmのupstreamソースとして使用できるようになりました。
Test
Testタブでのエクスペリエンスの強化
重要!
この機能を使うためには、あなたのプロファイルもしくはアカウントのpreview featureからNew release progress viewsを有効にする必要があります。
新しいBuildハブと新しいリリース進捗状況とともに、Testタブでもモダンなエクスペリエンスが利用可能になりました。今回の更新により、ビルドとリリースコンテキストにおいて、豊富なテスト情報が表示されます。新しいエクスペリエンスは、進行中のテストビュー、フルページのデバッグエクスペリエンス、コンテキストテストの履歴、中止されたテストの実行の報告、および実行レベルの要約を提供します。
テスト進行中の実行状況表示
統合テストや機能テストなどのテストは長時間にわたって実行されるため、いつでもテスト実行状況の確認する点が重要です。In-Progress Test Viewでは、テストの結果を知るためにテストの実行が完了するのを待つ必要がなくなりました。結果は実行時にほぼリアルタイムで表示され、より迅速な対応が可能になります。 障害をデバッグしたり、中止したり、バグを報告したり、パイプラインを中止したりできます。この機能は、現在、マルチエージェントフェーズでのVS Test Task、Publish Test Results Taskをタスクで実行したとき、またはAPIを使用したときにビルドおよびリリースパイプラインの両方で使用できます。現在の計画では、将来Single Agentを使用したテスト実行でもこのエクスペリエンスを提供する予定です。
下の図は、新しいIn-Progress Testビューの進行中テストの要約と、特定の時点での合計テスト数とテスト失敗数のレポートを示しています。
上のIn-Progress Testの要約をクリックすると、Testタブの詳細なテストの概要と、失敗または中止したテスト情報を表示できます。テスト要約は定期的に更新され、新しい結果の可用性に基づいて、詳細ビューをオンデマンドでリフレッシュできます。
全画面でテスト実行中のデバッグ詳細を見る
デバッグ中でのエラーメッセージとスタックトレースには本質的に時間がかかり、デバッグ中に詳細を表示するために十分な表示領域が必要です。臨場感あふれるデバッグ環境を実現するために、現在のテスト結果に対するバグの作成や要件の関連付けなど、必要なコンテキスト操作を実行しながら、テストまたはテスト実行ビューを全画面ビューに拡張できます。
コンテキスト中にテスト履歴を見る
歴史的に、テスト結果の履歴を表示するには、Runsハブにチームを移動させる必要がありました。新しいエクスペリエンスでは、テストの履歴をビルドとリリースのためにTestタブ内のコンテキストで表示します。テスト履歴情報は、選択されたテストの現在のビルド定義または環境から順に提供され、ビルドおよびリリースのための他のブランチおよび環境がそれぞれ続きます。
中断されたテストを見る
テストの実行は、不良なテストコード、テスト中のソース、環境問題などの複数の理由により中断することがあります。中断の理由とは無関係に、発生個所を診断し根本原因を特定することが重要です。中断されたテストとテストの実行を、Testタブの完了した実行とともに表示できるようになりました。この機能は、現在、マルチエージェントフェーズでのVS Test Task、Publish Test Results Taskをタスクで実行したとき、またはAPIを使用したときにビルドおよびリリースパイプラインの両方で使用できます。現在の計画では、将来Single Agentを使用したテスト実行でもこのエクスペリエンスを提供する予定です。
Reporting
analyticsビューで特定の日付よりも前に完了した項目を除外する
Analyticsサービスには、終了した作業項目を含むすべての作業項目履歴が保存されます。顧客は基本的に古い、閉じられた作業項目に関する報告を受けたくないと考えています。特定の日付より前に完了した作業項目を除外できるように、Analytics viewを更新しました。これにより、Power BIにロードされるデータ量が大幅に減少します。また、作業が止まったままの時間のような高度な計算をより効果的に行います。このオプションは、Historyタブで設定します。
ダッシュボードへのナビゲーションを簡単に
チームに属する他のダッシュボードに簡単にナビゲートできるようになりました!新しいダッシュボードのエクスペリエンスはプレビューでしたが、ダッシュボードをすばやく切り替えることができなくなったという大きなフィードバックに応えるべく改良していました。ダッシュボードの選択ツールが更新され、気になるダッシュボードに簡単にアクセスできるようになりました。更新されたピッカーには、MineとAllという2つのピボットが追加されました。Mineピボットを使用すると、所属するチームとそれに対応するダッシュボードを見つけやすくなり、お気に入りのダッシュボードも簡単に表示できます。Allピボットは、プロジェクト内のすべてのダッシュボードを表示し続けます。
お気に入りは一番上にあります。
チームのダッシュボードをスクロールダウンして表示します。
プロジェクトですべてのダッシュボードを表示します。
Authentication
PAT期限切れの通知
PAT(Personal Access Token)の有効期限が近づいている場合は、すぐに行動を起こしてPATの有効期間を延ばすことができるようにする電子メール通知が表示されるようになったため、ツールやプロセスがPAT期限切れにより途切れることがなくなりました。
Feedback
これらの機能についてどう思っているかお聞きしたいと思います。フィードバックメニューを使用して、優先順位を付けたいと思っていることに関するアイデアがある場合は、問題を報告するか、提案をしてください。
アドバイスや回答が必要な質問がある場合、Stack Overflowコミュニティで聞いてください。
ありがとうございました。
Jeremy Epling