Azure DevOpsのSprint 156 Updateでは、Azure Boardの改善を続け、ユーザーエクスペリエンスの向上に役立つアイテムを追加しています。たとえば、重大度、アクティビティ、優先度などのシステム選択リストの値がカスタマイズできるようになりました。さらに、グループメンバーシップに基づいてフィールドを読み取り専用または必須に設定するルールサポートを追加しました。最後に、作業項目フォームにカスケード選択リストを作成できる新しい拡張機能を作成しました。
詳細については、以下の機能リストをご覧ください。
General:
Azure Boards:
- グループメンバー向けの読み取り専用と必須ルール
- システム選択リストの値がカスタマイズ可能になりました
- 新しい作業項目URLパラメーターのサポート
- テキストフィールドで人、作業項目、PRに関してメンションできるようになりました
- コメントディスカッションでのリアクションについて
- ダッシュボードにAzureBoardsのレポートをピン留めできるようになりました
Azure Repos:
Azure Artifacts:
- AADテナントに関連付けられた別組織をupstreamソースとして構成可能になりました
- pipとtwineでPython Credential Provider(preview)を使ってAzure Artifacts フィードの認証ができるようになりました
Azure Pipelines:
General
Docker
Test
Hosted VMs
Azure experiences
- AKSとWeb App forコンテナーのデプロイセンターでのBitbucketレポジトリのサポート
- Azure DevOps プロジェクトでのLinux Web App用Javaワークフローのサポート
Azure command-line interface
Azure Test Plans:
Reporting:
Wiki:
新しいリクエストアクセスUIを使用して、organizationへのアクセスをリクエストできるようになりました。アクセスする必要があるAzure DevOps organizationと同じテナントに属している場合、新しいアクセス要求UIを使用すると、アクセスが必要であるという正当性を記述して、organizationの管理者に通知できます。管理者は、Azure DevOpsからリクエストの詳細が記載された電子メール通知を受け取ります。詳細には、リクエスターの電子メールID、ターゲットorganization名、および正当正を記述した内容が含まれます。
作業項目ルールを使用すると、作業項目フィールドに特定のアクションを設定することで、動作を自動化できます。メンバシップのルールに基づいて、フィールドを読み取り専用または必須に設定するルールを作成できます。たとえば、製品の所有者にFeatureの優先度を設定し、他のすべてのユーザーに対しては読み取り専用とする、といった設定ができます。
重大度、アクティビティ、優先度など、システム選択リスト(理由フィールドを除く)の値をカスタマイズできるようになりました。システム選択リストのカスタマイズの範囲は、作業項目タイプごとに同じフィールドの異なる値を管理できるように設定されています。
新しい作業項目のURLパラメーターを使用して、ボードまたはバックログのコンテキストで作業項目へのリンクを共有します。パラメーター?workitem=[ID]
をURLに追加することにより、ボード、バックログ、またはスプリントエクスペリエンスで作業項目のダイアログを開くことができます。
リンクを共有した人は、だれであってもリンクを共有したときと同じコンテキストで会話できます!
フィードバックでは、コメントだけでなく、作業項目の説明エリア(およびその他のHTMLフィールド)で、人、作業項目、PRについて言及できる機能が欲しいとという要望がありました。場合によっては、作業項目で誰かとコラボレーションしている、または作業項目の説明でPRを強調したいが、その情報を追加する方法がなかったということです。今回の更新で作業項目のすべての長いテキストフィールドに人、作業項目、およびPRが記載できます。
例をいくつか紹介します。
- メンションを使用するには、@ 記号とメンションする名前を入力します。 作業項目フィールドの@メンションは、コメントに対して行うような電子メール通知を行います。
- 作業項目の言及を使用するには、# 記号の後に作業項目IDまたはタイトルを入力します。#mentionsは、2つの作業項目間のリンクを作成します。
- PR言及を使用するには、! PR IDまたは名前が続きます。
私たちの主な目標の1つは、作業項目をチームのために、より協調的にすることです。最近、Twitterでアンケートを実施し、作業項目のディスカッションでどのようなコラボレーション機能が必要かを確認しました。コメントに対するリアクションが最多得票だったので、リアクションを追加します!Twitterの投票結果はこのようになりました。
コメントにリアクションが追加できるようになりました。リアクションを追加する方法は2つあります。コメントの右上隅のスマイリーアイコンと、既存のリアクションの隣のコメントの下部です。必要に応じて6つのリアクションをすべて追加することも、1つまたは2つだけ追加することもできます。リアクションを削除するには、コメントの下部にあるリアクションをクリックすると削除されます。以下に、コメントを追加したときのリアクションと、リアクションがどのように見えるかを示します。
Sprint 155 Updateには、CFDおよびVelocityレポートの更新バージョンが含まれています。これらのレポートは、BoardとBacklogのAnalyticsタブで利用できます。今回の更新でレポートをダッシュボードに直接固定できます。レポートをピン留めするには、レポートにカーソルを合わせ、省略記号"..."メニューを選択し、ダッシュボードにコピーします。
Slack用の新しいAzure Reposアプリを発表できることを嬉しく思います。このアプリを使用すると、リポジトリを監視し、コードがプッシュ/チェックインされたとき、pull request(PR)が作成されたとき、PRが更新されたときに通知を受け取ることができます。さらに、pull request URLのプレビューは、PRに関する議論を開始し、コンテキストに沿った意味のある会話をするのに役立ちます。アプリはGitとTFVCリポジトリの両方をサポートします。
今回の更新で、Azure Active Directory(AAD)テナントに関連付けられた別の組織に、Artifactsフィードのupstreamソースとしてフィードを追加できます。フィードは、アップストリームソースとして構成されたフィードからパッケージを検索して使用できるため、AADテナントに関連付けられた組織間でパッケージを簡単に共有できます。このドキュメントでセットアップ方法を確認してください。
Python Credential Provider(artifacts-keyring)(現在プレビュー中)をインストールすることで、Azure Artifactsフィードとの間でPythonパッケージを発行または使用するための認証を自動的にセットアップできます。資格情報プロバイダーを使用すると、構成ファイル(pip.ini/pip.conf /.pypirc)をセットアップする必要はありません。最初にpipまたはtwineを呼び出すときに、Webブラウザーで認証フローが実行されます。詳細はドキュメントを参照してください。
Sprint 155 Updateでは、パイプラインキャッシュのパブリックプレビューを発表しました。これは、ダウンロードした依存関係やコンパイル出力などのファイルを後の実行で再利用できるようにすることで、ビルド時間を短縮するための機能です。今回の更新では、globパターンを使用してキャッシュキーに複数のファイルを含めるサポートを追加しました。例を以下に紹介します。
steps:
- task: CacheBeta@0
inputs:
key:
packages/**/package-lock.json, !node_modules/** | $(Agent.OS)
path:
$(npm_config_cache)
注意事項
キーの部分は "|" というパイプ文字で区切る必要があります(上記参照)。この変更は、今後の機能強化で代替の復元キーを指定できるようにするためです。
パイプラインキャッシュのドキュメントを見て、ためしてみてください。
これまで、リリースパイプラインのゲートタイムアウト制限は3日間でした。今回の更新により、タイムアウトの制限が15日間に延長され、ゲートの期間が長くなりました。また、ゲートの頻度を30分に増やしました。
これまで、新しいパイプラインの作成でDockerfile用の新しいパイプラインを作成するとき、テンプレートはイメージをAzure Container Registryにプッシュし、Azure Kubernetesサービスにデプロイすることを推奨していました。今回の更新でコンテナレジストリにプッシュすることなく、エージェント内でイメージを構築できる新しいテンプレートを追加しました。
Docker Composeタスクに新しいフィールドが導入され、-no-cache
などの引数を追加できるようになりました。引数は、ビルドなどのコマンドを実行するときにタスクへ渡されます。
先月、テストで100MB超のファイル添付をサポートしました。現状では、VSTestタスクまたはPublish test resultsタスクがログに403または407エラーを返すことがあります。アウトバウンド通信をフィルタリングするファイアウォール内にあるセルフホストのビルド、リリースエージェントを使用している場合、この機能を使用できるように構成を変更する必要があります。
この問題を修正するには、アウトバウンド通信のファイアウォールからhttps://*.vstmrblob.vsassets.io
を除外してください。トラブルシューティング情報については、こちらのドキュメントをご覧ください。
注意事項
これは、セルフホスト型Azure Pipelinesエージェントを使用していて、アウトバウンドのトラフィックをフィルター処理するファイアウォールの内側にいる場合にのみ必要です。クラウドでMicrosoftがホストするエージェントを使用している場合、または送信ネットワークトラフィックをフィルター処理していない場合、何もする必要はありません。
Azure PipelinesがホストするVMイメージのいくつかを更新しました。ハイライトは次のとおりです。
- VS 2017にSpecter緩和策の有無にかかわらず、ARMおよびARM64のATLを追加しました(VS 2019では既に提供しています)。
- Ubuntu 16.04、VS 2017、VS 2019のJavaおよびGoのパッチバージョンを更新しました。
- Ubuntu 16.04でオープン可能なファイルの制限を50,000に増やしました。
- さまざまなバグ修正。
最新リリースの詳細については、こちらをご覧ください。
特定のイメージで使用可能なツールの完全なリストについては、Settings > Agent pools > Detailsに移動します。
今回の更新では、コンテナー用のAKSおよびWebアプリのデプロイセンターワークフローにBitBucketリポジトリのネイティブサポートを追加しました。これにより、OAuthのエクスペリエンスと、Bitbucketアカウントのリポジトリとブランチのリストが取得できるようになりました。これは、それぞれのリソースにデプロイする場合、役立ちます。さらに、選択したBitbucketリポジトリを分析し、DockerFileを検出することにより、支援エクスペリエンスを追加しました。
今回の更新で、Azure DevOps Projectsで数回クリックするだけでLinux Webアプリを作成し、サンプルJavaアプリケーションをデプロイできるようになりました。Azure ReposでサンプルJavaアプリケーションをホストし、CI/CDパイプラインをセットアップします。
パイプライン変数と変数グループを手動で設定する必要があるため、YAMLベースのパイプラインをあるプロジェクトから別のプロジェクトへの移植は難しい場合があります。ただし、パイプライン変数グループと変数管理コマンドを使用すると、パイプライン変数と変数グループのセットアップと管理をスクリプト化してバージョン管理できるようになるため、1つのパイプラインを構築して、別のプロジェクトへパイプラインを移動およびセットアップするためのスクリプトを簡単に共有できるようになりました。
PRを作成するとき、変更がターゲットブランチで実行されているパイプラインを壊す可能性があるかどうかを検証するのは難しい場合があります。ただし、パイプラインの実行をトリガーしたり、PRブランチのビルドをキューに入れたりする機能を使用すると、ターゲットパイプラインに対して実行することで、進行中の変更を検証および視覚化できます。詳細については、az pipeline runおよびaz pipeline build queueコマンドのドキュメントを参照してください。
パイプラインを作成するときに、YAMLファイルを作成してコミットし、パイプラインの実行をトリガーしたくない場合があります。これは、さまざまな理由でインフラストラクチャの準備ができていないか、変数/変数グループを作成および更新する必要があるため、パイプライン実行に失敗してしまう可能性があるためです。Azure DevOps CLIでは、-skip-first-runパラメーターを含めることで、パイプラインの作成時に最初の自動パイプライン実行をスキップできるようになりました。詳細については、az pipeline create command documentationを参照してください。
サービスエンドポイントCLIコマンドは、azure rmおよびGitHubサービスエンドポイントのセットアップと管理のみをサポートしていました。このリリースでは、サービスエンドポイントコマンドを使用すると、あらかじめ構成されたファイル経由でサービスエンドポイントを作成でき、最適化されたコマンドを提供します。az devops service-endpoint githubおよび、az devops service-endpoint azurermは、サービスエンドポイントを作成するためのファーストクラスサポートを提供します。これらのタイプの。 詳細については、コマンドのドキュメントを参照してください。
テスト計画の進捗レポートがパブリックプレビューで利用できるようになりました。このすぐに使えるレポートは、プロジェクト内の1つ以上のTest Planの実行とステータスの追跡に役立ちます。レポートの使用を開始するには、Test Plans > Progress report* にアクセスしてください。
レポートの3つのセクションには、次のものが含まれます。
- Summary:選択したテスト計画の統合ビューを表示します。
- Outcome trend:毎日のスナップショットをレンダリングして、実行とステータスのトレンドラインを提供します。14日間(デフォルト)、30日間、またはカスタム範囲のデータを表示できます。
- Details:このセクションでは、テスト計画ごとにドリルダウンして、各テストスイートの重要な分析が行えます。
新しいTest Plans* ページグリッドを使用して、テストケースを一括で追加できるようになりました。グリッドには、前のビューの3つの列とは対照的に、一括オーサリング用の6つの列があります。グリッドの使用を開始するには、Test Plans* > Add Test Cases > Add Test Cases Using Gridに移動します。
さらに、ChartをTest Plans* ページに追加しました。Chartタブを見つけるには、Test Plans > Chart*に移動します。
最後に、DefineタブとExecuteタブで列の並べ替えができます。また、列の幅を調整して大きなタイトルを表示し、Executeタブのオプションを使用してテストケースを実行することもできます。
query results widgetは、最も人気のあるウィジェットの1つであり、それには十分な理由があります。ウィジェットは、クエリの結果をダッシュボードに直接表示し、多くの状況で役立ちます。
この更新では、待望の多くの改善が含まれました。
- ウィジェットに表示する列をいくつでも選択できるようになりました。 5列の制限はもうありません!
- ウィジェットは、1x1から10x10までのすべてのサイズをサポートします。
- 列のサイズを変更すると、列の幅が保存されます。
- ウィジェットを全画面表示に展開できます。展開すると、クエリによって返されたすべての列が表示されます。
以前は、wiki内の他のwikiユーザーと対話する方法がありませんでした。今回の更新で、メールまたはチャットチャネルで会話を行う必要があったため、コンテンツのコラボレーションと質問への回答が課題になりました。コメントを使用して、Wiki内で他のユーザーと直接共同作業できるようになりました。コメント内の@mentionユーザー機能を活用して、他のチームメンバーの注意を引くことができます。この機能は、この提案チケットに基づいて優先順位付けされました。コメントの詳細については、こちらのドキュメントをご覧ください。
Until now, the wiki tree showed all the folders and files starting with a dot (.) in the wiki tree. In code wiki scenarios, this caused folders like .vscode, which are meant to be hidden, to show up in the wiki tree. Now, all the files and folders starting with a dot will remain hidden in the wiki tree hence reducing unnecessary clutter.
This feature was prioritized based on this suggestion ticket.
これまで、Wikiツリーには、Wikiツリー内のドット(.)で始まるすべてのフォルダーとファイルが表示されていました。今回の更新により、コードからWikiを作成するというシナリオでは、.vscodeなどのフォルダーが非表示になり、Wikiツリーに表示されます。ドットで始まるすべてのファイルとフォルダーがWikiツリーでも非表示のままになり、不要な混乱が軽減されます。
この機能は、この提案チケットに基づいて優先順位付けされました。
注意事項
ここで議論されている機能は今後二~三週にわたって順次展開されます。
これらの新機能を読んだ後、次のリンクからぜひご自身でAzure DevOpsサービスを体験してみてください。
これらの機能についてどう思っているかお聞きしたいと思います。 フィードバックメニューを使用して問題を報告するか、提案を提出してください。
アドバイスや回答を必要とする質問がある場合、Stack Overflowコミュニティで聞いてください。
Vijay Machiraju