こんにちは!りんです。今日は、Toaq(トアン)という人工言語についてちょい話したいと思います。
Toaqとは、ロジバンコミュニティーのselpahi【セルパヒ】さん a.k.a. mı Hỏemāı【ミ・ホエマイ】さんが作った論理的な人工言語(loglang)です。
ロジバン、Gua\spi、トキポナ、中国語、タイ語などに触発されています。
興味深いことに、Toaqは声調言語で、声調が言葉の文法的な機能を表現します。
例えば
kỏa(下がる声調)=「冷たいです」←動詞
kóa(上がる声調)=「冷たい物」←名詞
kôa(上昇+下降)=「(何かが)冷たいということ」←節
ロジバンのように、内容後はplace structure (PS)で定義されています。
つまり、「穴」のあるテンプレートに名詞を入れて文を作る文法です。
Toaq | 日本語 |
---|---|
koa | __は冷たいです。 |
dıeq | __は__を__に送ります。 |
jı | __は(語り手の)私です。 |
suq | __は(聞き手の)貴方です。 |
juo | __は手紙/メッセージです。 |
これはどのように機能するのか、詳しく見ていきましょう。
内容語に下降調 ỏ
をつけると、それは穴を埋める後続の名詞句を期待する一種の「動詞」のような意味になります。
内容語に上昇音 ó
をつけると、「定義の最初の穴を埋めれるもの」を意味する「名詞」になります。
ロジバンがわかる人は「kỏa = (cu) lenku
」「kóa = lo lenku
」と考えればいいかもしれません。
ところで、宣言文は da で終わります。声調のない「語尾」です。
これで文章が作れるようになり、語順が基本的にVSOになりましたね。
好きなだけ穴を埋めることもできます。
Toaq | 日本語 |
---|---|
Dỉeq da. | 送ります。 |
Dỉeq jí da. | 私が 送ります。 |
Dỉeq jí júo da. | 私は 手紙を 送ります。 |
Dỉeq jí júo súq da. | 私は 手紙を 貴方に 送ります。 |
先ほど、上昇下降 ô が内容節の動詞を導入することを示しました。これを使うと、より複雑な文章を作ることができます。
Toaq | 日本語 |
---|---|
maq | __はあれ/それです。 |
dua | __は__ということを知っています。 |
jaq | __はとっても当てはまります。 |
bu | __は当てはまりません/偽です。 |
du | __は当てはまりそうです。 |
この語彙を使って、このような文章を作ることができます。
Toaq | 日本語 |
---|---|
Kỏa máq da. | それは冷たいです。 |
Dủa jí kôa máq da. | 私は、それが冷たいと知っています。 |
Jảq kôa máq da. | それは冷たいということは、とっても当てはまっています。つまり、それはとっても冷たい。 |
Bủ dîeq jí da. | 私は送るのは、偽です。つまり、私は送りません。 |
Dủ dûa súq kôa máq da. | 貴方は、それが冷たいと知っていそうです。 |
上で紹介した言葉には、「内容節」で埋められる穴があります。
また、「プロパティ」で埋められる穴がある単語もあります。
これらは「変数」が入っている内容節のようなものです。
(ラムダ計算を知っている人なら、命題は それが冷たいということ
みたいなことで、プロパティは λx. xが冷たい
のようなものだと考えてもいいでしょう。)
Toaq | 日本語 |
---|---|
leo | __は__というプロパティを満たすことを試みる。 |
duq | __は__というプロパティを満たすという癖/習慣があります。 |
che | __は、__というプロパティを満たすのは仕事です。 |
kıaı | __は__の世話をします・面倒を見ます。 |
To introduce the variable in a property, you say ja dó. (That "ja" is another particle, meaning: this next thing is a variable. "do" is the name of the variable.)
So for example: kôa ja dó is the property λdo. doが冷たい
.
Here are some examples:
Toaq | 日本語 |
---|---|
Lẻo jí kîaı ja dó súq da. | 私は、「Xが貴方の世話をする」というプロパティを満たすことを試みています。 |
= | (私は、貴方の世話をしてみています。) |
Dủq súq dîeq jí júo ja dó da. | 貴方は、「私が手紙をXに送る」というプロパティを満たすという習慣があります。 |
= | 貴方はよく手紙を私に送られています。 |
I could introduce a lot more Toaq grammar. But I'd like to talk about my favorite feature, which is "serial predicates". Basically, when you say two predicates in a row, their place structures merge together in an algorithmic way. The rule is basically this:
The last "property/clause" slot of the first predicate is merged with the first slot of the second predicate.
In the case of a property slot, that slot disappears, "merging" with the property variable.
In the case of a clause slot, it simply remains.
Then, the remaining slots are put together into one big predicate.
For example:
tua: __は__という文節を当てはまらせます。
koa: __は冷たいです。
tua koa: __は__を冷たくします。
leo: __は__というプロパティを満たしてみます。
kıaı: __は__の世話をします・面倒を見ます。
leo kıaı: __は __の世話をしてみます。
che: __は、__というプロパティを満たすのが仕事です。
kıaı: __は__の世話をします。
che kıaı: __は __の世話をするのが仕事です。