原稿

node-gakuen.txt

破綻させない大規模JavaScript
～あるいは如何にして普通のJSerにテストを書いてもらうか


・とあるプロジェクトに参加した時のこと
ネイティブのゲーム　→　HTMLの移植
（諸事情により）仕掛りの5000行のJSが降ってきた
Railsプロジェクト
テストコード一切なし

普通のJSerはテストコード書かない
どうやってテストコードを書いてもらうか、というのが主題

# どのテスト環境を使うか

よく使われるもの
Jasmine Headless Webkit

ぶっちゃけ遅い。Watchrで自動テストとか回せない。

Jasmineのjasmine-nodeは出来が悪くて、失敗時にエラーコードを返さないのでCIに向かない。（改善されたかも）


qtwebkit不安定。皆不幸になってる。

・ゲームの場合
DOM依存がないロジックのコードがほとんどなのに、ブラウザ立ち上げるのは無駄

・そもそも
JSがものすごく多いので、単体テストでは必要なファイルしか読み込みたくない

結局、Node/jsdomでテストすれば早いのでは
jsdom nodeのDOMシミュレータ。ネイティブのlibxml2依存。早い。


＃ライブラリ選定

mocha
should
sinon
jsdom

jsdomちゃんと動くしスゲー早い
zombie.jsはサーバーが立ち上がってないといけないので使わなかった


#言語選定

CoffeeScriptでオブジェクト指向的にやることに。
プロジェクトに非Web系の人が多かったので、「JSの学習コストを下げるために」CoffeeScriptを使った。
既存のJSをペアプロでcoffee化+リファクタリング＋ペアプロしながら、一週間ほどでチームとしてキャッチアップ。


#　最初にやったこと

Railsにnodeディレクトリ掘ってpackage.json書いてnodeプロジェクト化
node/lib -> app/assets/javascripts/lib にエイリアス
node/test 以下でlibに対応するテストコードを書くことに

わかる箇所からCoffeeScript化＋テストコードを追加
RailsのSprocketsでcoffee-scriptの動的コンパイルを導入
Sprocketsの擬似requireを使ってファイル分割
Railsっぽい命名規約でディレクトリを分割
！！命名規約迷ったらRuby/Railsからパクってくる


Sprocetsマジ便利
(Sprockets, noodeならexpress/connect-assets便利)



＃普通のJSerにテストを書いてもらうために

・環境
そもそもLinux慣れてない人は環境を作るのが辛い
→NodeとRails環境を整備したVMwareのイメージを配布
rvm, rubygems, nodebrew, npm, coffee
環境構築用スクリプト　https://gist.github.com/2780416

・JSでそのまま書くようなコードを表現
テストのために本番コードを変更したくない、という需要
→「名前空間をあわせて無理やりrequireする」
jsdomでDOM,BOMを生成してglobalに貼る
ヘルパ関数で名前空間を初期化

・とにかくサンプルコードをみせる

TDDの存在を知らない人もいた
とにかくテストのサンプルコードを書く。
sinonのモック使う書き方は、他のモックライブラリ知らないと辛い

・わかる人がCakefileとテスト用ヘルパをごりごり書く
Cakefileとspec_helper.jsの黒魔術


#　現在の問題

git rebase upstream/masterした後、
RailsのSprocketsのCoffeeScriptの動的コンパイルが遅くてタイムアウトする

そもそもRailsのJSExecが遅い
アセットサーバーだけでもNode/express/connect-assetsで立てる価値があるかも。


# 万行のJS
型がないのがどんどんつらくなってきた！
次のプロジェクトがあるならJSXやHaxeを検討したい

# 高度に複雑なDOMイベント
JSDOMがそこまで信頼出来ないのでDOM書換検知以上のテストコードが書けない
外部から非同期なイベントやコールバックのキャッチが難しい

そもそも細かくテストしない。
DOMイベントとロジックを切り分けてロジック側だけテストする。
ビューやUXに関する部分は別の指針が必要なので、ある程度のところで切り上げる。