- 「エンジニアリング職能の全社リーダー」の役割があって、それを CTO と VPoE で分け合う形
- 一般的に CTO は全社で 1 名、VP は複数名でも良い
- CTO と VPoE が両方設置される場合の例
- CTO が全体責任を担い、VPoE が組織面を移譲される形
- 両者対等で技術面を CTO が、組織面を VPoE が担う形
- 両者を統合した「職能の全社リーダー」の役割を定義し、それをどう分担するかという捉え方をすればいい
会社によって、解決したい課題によっても変わる
- エンジニアリング職能の質的・量的な拡大を担う
- 全社エンジニアリングの方向性、戦略 (短期的/中長期的な計画) 策定・実行
- 他社とは異なる「健全な偏り」「魅力」「ここで働く意味」を作る
- 目線を上げる
- 社内の最適ではなく、社外も見渡して、事業ドメイン内の最適を図る
- 分解すると
- 技術面
- 人事・組織面
- プロジェクト・マネジメント面
- 品質保証面
- 自律的、自己組織化された改善体制の構築・運営 (= 職能の自治組織)
- cf. スクラム開発は自分たちで定期的に振り返り、自分たちで改善し続けるところに本質があり、それを「自己組織化」と呼ぶ
- 間接的/直接的民主主義で現場の要望、課題を吸い上げ、整理、調整、優先順位付け
- 間接的であれば、組織単位に代表者を出して、会議体を運営
- 全社施策としての実施
- 自分たちの裁量の範囲で解決できない場合 = 上位レイヤ (経営) に対して関与する必要があれば、そちらに持っていって決裁をとる (下記参照)
- 施策予算の確保、支援制度づくりなど
- 職能人事
- 専門性の理解 (感情含め) が必要な部分が大きく、いわゆる「ビジネスパーソン」の感覚が通用しにくい
- 分解すると
- 採用
- 育成
- 異動調整、再配置
- 評価 (特に全社横通しの評価調整)
- 評価制度の職能単位の基準作成、改善も含む
- リーダー陣に対するメンタリング (1 on 1 など)
- 事業部の中にエンジニアリンググループがあると、GL の上長が事業部長になり、キャリア相談などが成り立ちにくい
- リーダー陣を通して、全社的な 1 on 1 のネットワークを構築し、信頼関係、心理的安全性を構築する
- 共通する課題発見を通して、自治組織での問題解決につなげる
- 退職抑制の側面も
- エンジニアリング領域の先頭を走るものとして、キャリアの方向性を背中で示す
- 全社エンジニアリングの方向性、戦略 (短期的/中長期的な計画) 策定・実行
- 経営と職能をつなぐ、対話させる
- 関係性は会社による
- 経営陣に入り込んで、職能の観点を経営に反映させる
- 経営陣に迎えたいレベルにあるかどうかにも依存する
- 経営陣から見た、統一的な窓口
- 経営 → 職能 の方向
- 職能 → 経営 の方向
- 経営陣に入り込んで、職能の観点を経営に反映させる
- 経営陣と職能の通訳
- それぞれ別の言語を話しがちなので、両方を理解して、両者が対話できるようにする、言語化する
- 例
- 経営者から見ると、エンジニアは過大な要求をしがち
- エンジニアから見ると、経営者はエンジニアリングについてあまりに不理解
- 関係性は会社による
- 職能領域間で抜け落ちるものをカバーする、境界領域を超える
- 例: エンジニアリングだけの問題ではなくて、実はプロダクト・マネジメントの問題でもある場合
- エンジニアリング領域のベストプラクティスを、他職種に展開する
- 人物像
- 経営陣から見て信頼できる人物か
- 評価、異動調整など、重要な部分を任せることになる
- この人との関係が崩れると、職能と経営との関係が崩れる単一障害点になる
- 現場のエンジニアから信頼され、リスペクトされる人物か
- いくら経営陣が信頼していても、現場の人が話を聞いてくれないと意味がない
- 何らかの深さ、専門性がある方がリスペクトしてもらいやすいという面も
- 下記の「ジェネラリストのおばけ」との関連だと「T 字型人材」
- 経営陣から見て信頼できる人物か
- スキル
- 上記の役割を担えるスキル・経験があれば OK
- 全部経験している人は少ないので、領域を広げていけそうか? 人を巻き込みながらうまく分担できそうか?
- 小さい規模でやってもらっている人に、より大きな規模にチャレンジしてもらう
- メンタリングに関しては、賢さ、ロジカルさだけでなく、共感能力、傾聴力なども必要になる
- 「広くエンジニアリング領域をすべてお任せする」という観点では、「ジェネラリストのおばけ」である必要がある
- その問題を解決するために CTO と VPoE に分担されてきた
- 現場レベルだと Tech Lead と Engineering Manager の分離
- 視野・経験の広さと深さ、目線の高さ
- 継続的な学習力、変化に対する柔軟性
- その問題を解決するために CTO と VPoE に分担されてきた
- 現状を深く理解し、それにリスペクトを払いながら、理想像 (現状からの目指すべき差分) を描いて、みんなを納得させ、巻き込みながら漸進的に変化させる力、粘り強さ
- 一般に権力だけでトップダウンに変化を起こすことを、エンジニアは嫌う
- 書籍『Team Geek』で紹介されている HRT (humility = 謙虚, respect = 尊敬, trust = 信頼) をベースにできるかどうかが、ベースラインになりつつある
- 技術で第一線に立ち続けながら、上記をすべて担うのは難しいので、どのような役割分担をする人か?
- みんな何らかの自分にあったバランスを持っている
- 技術の第一線をあきらめる場合の例w [https://qiita.com/noto/items/982d42f086f527881990]
- 一般に権力だけでトップダウンに変化を起こすことを、エンジニアは嫌う
- 上記の役割を担えるスキル・経験があれば OK