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@s2kw
Created September 8, 2019 07:56
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ゲームづくりに関してのお話をまとめました。

知っておいてほしいこと

ゲームを作る上で抑えておきたいポイントについて述べます。 予めゲームを通して表現したいものがある場合はその限りではありません。※特定映画のゲーム化など、既に存在するストーリーをトレースするようなもの等

①コアなゲームサイクルを突き詰める

1つのゲームの何がコアなのか、ゲームの最小構成を定義します。 プレイヤーの1つのアクションに対して、ゲームシステムによるリアクションを以て1組とします。

リバーシ(オセロ)で例えると「1手につき1コマを置き、自色のコマで挟んだ相手のコマを反転させる」が最小構成かと思います。 フィールドの広さは倍あってもゲームは成立しますが、1手につき2コマ置けたり、挟めない場所に置くとゲームが成立しなくなります。

コア部分はシンプルで、それ自体で面白さが出ないことのほうが多いですが、ここがゼロでは後に説明するメカニクスが機能しなくなります。 ここの値が大きいほど、周囲に存在するシステムが係数として働いたときに効果が高いです。

②コアをぶん回すためのインフレ

リバーシの場合を引き続き例にします。

リバーシはゲームが進むとフィールドに配置されたコマの数が増えていきます。 フィールド上のコマの数が増えると、1アクションに対するリアクション量が増加していきます。 挟むコマの数も挟まれるコマの数もゲーム終盤ほど増加傾向にあるからです。

このリアクション量の増加がゲーム後半の盛り上がりを生み出します。 ゲームの後半に行くに連れ、盛り上がる要素を恣意的にでも用いる方が結果的に興奮するゲームに成り得ます。

後半ほどゲームを盛り上げる要素の例

  • クラロワ
    • 3分1ゲームですが、最後の1分はマナ(コマを盤面に出す際に消費)の上昇量が2倍になります。
  • マナビモ!
    • 1セットのクイズは5問ですが、5問目は必ず6択式(通常4択)にしてます。
    • クイズが進行するほどBGMの速度を早めています。
  • 格闘ゲーム
    • HPゲージが一定以下になると、演出過多な必殺技が放てるようになります。
    • または必殺技に必要なゲージが伸びやすくなります。

③ゴールの設置

ゲームのゴールは明確にしておきます。 ①で定義したコアがどうゴールに響いてくるかの1ゲームあたりの戦略性を用意します。

この時、①のコアとゴール内容が乖離しないように注意が必要です。 ①で音階を当てるのであれば、音階を当てた時に1ゲーム中の進捗を得られるようにします。

ゴールに達した時に得られるカタルシスが不足している場合は、ゴール自体を変更することで対処します。

ビートマニアというリズムゲームでは、プレイヤーはDJで、お客さんのテンションをゲージで表しています。 ボタンを押すタイミングが合えばテンションが上り、合わなければ下がります。 このテンションを下げないように曲を終えるのがゴールです。

④繰り返し遊びたくなるエコノミクスの構築

もう1ゲームしたくなる構造と少しだけ不満が残る上限を用意します。

もう1回したくなるには、ゲーム自体が面白いことが不可欠ですが、インセンティブを用意するなどでプレイを促すことができます。

経験値をためてレベルアップをさせたり、数値だけ上昇するのも有効です。 夏休みのラジオ体操のスタンプみたいに貯まるけで何にもならないとしても、効果があります。

このインセンティブを加速させたくなる欲求に課金要素を混ぜ込みます。

マナビモ!での例

マナビモにはクイズとRPGバトルの2つのゲームが入っています。 クイズでキャラの経験値と、宝石が手に入ります。

宝石はガチャを回して新キャラを手に入れることに使用します。 経験値はバトルのプレイ時に有利に働きます。

バトルでは宝箱の報酬が得られます。強い敵ほど報酬が良いため、レベルアップしたキャラが必要になります。

さらに、バトルで得た宝箱は時間が経過しないと開封できませんが、この時間はマナビモで正解した数だけ時間を減少させることができます。 また、バトルで倒した敵はガチャでも出てくるようになります。

このように、次のステップに進む導線をループさせると繰り返し遊ぶ理由が出てきます。

  • クイズをするとガチャを回したくなり、ガチャをすると新キャラをレベルアップすべくクイズをしたくなります。
  • バトルをすると報酬の宝箱を早く空けたいのでクイズをしたくなります。

そして、クイズで正解するためには、教科書で内容を把握する必要があります。 最終的に、クイズをたくさんするためにはサブスクリプションに加入する必要があります。

マルチプレイゲームの種類とゴールの種類

複数人参加型のゲームにはいくつかの形式があり、それぞれコア部分のゲームデザインと一致している必要があります。

いずれの型を採択するにせよ、相手が居ないとゲームが始まらない場合は運営初期から多くのユーザー数を獲得する必要があるため、多くの宣伝費用がかかります。 参加障壁をいかに下げるかが課題になりますが、軌道に乗った後は安定した人気を得ることができます。

一方で、一定数以下のユーザー数にまで減少した場合はユーザー離れが加速するため、幾重にも対応策を施しておく必要があります。

  • 競争型
  • 闘争型
  • 協力型
  • 集団戦型

バイラルを意識した場合、マルチプレイ機能はあった方が良いですが、シングルゲームだったとしても他人と共有したくなる要素があれば必ずしもマルチプレイを導入する必要はありません。

競争型

レースゲーム等が該当します。早くゴールに到着したほうが勝ちです。 同じコースを走っているため、対戦相手と直接接触する機会があります。

逆に、その直接接触をする機会以外はシングルゲームとさほど変わらないゲーム内容に成りがちです。

マリオカートではこの点を上手く解消しています。 遅い方のプレイヤー側をサポートするシステムが入っています。(アイテム出現が恣意的にコントロールされている)

  • マリオカートシリーズなどレースゲーム全般

闘争型

相手の負けと自分の勝ちが一致しているものです。対戦格闘ゲーム等が該当します。 テトリスやぷよぷよ等のパズルゲームも該当します。 自分の成果=相手のダメージです。

ゲーム時間が短くても、強烈な達成感が得られるため多くのゲームが相手を倒す事で勝利するルールを採用しています。 アドレナリン分泌を促す設計をすることで意図的にゲームシーンを構築することができます。

  • ストリートファイターシリーズ
  • 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
  • テトリス
  • チェス、将棋、囲碁など

協力型

二人以上が同じ目標に向かって協力するタイプです。 同じゴールを目指すので、プレイヤーどうしが親しい間柄で且つ争いを好まない場合は協力型のゲームが求められます。

特に日本人は対戦よりも協力を好みます。女性プレイヤーとなるとさらに顕著になります。 ゲームセンターは対戦ゲームが多いのはコインを稼ぎやすいためですが、ゲームジャンルが対戦であることが多いため女性の入店者は少ないです。 代わりに、ゲームセンターに女性を呼び込もうと企画された筐体がプリクラだったりします。

  • Beat Mania などの音ゲー全般のマルチプレイ
  • Left 4 Dead :多くのゾンビから4人で逃げ、セーフルームを目指す
  • Over Cooked :ひたすら料理をして目標金額を稼ぐ

集団戦型

味方と敵に別れ対戦します。 戦争を模したゲームの多くが該当します。

  • 大乱闘スマッシュブラザーズ シリーズ :2vs2 や 3vs3 ルールを設定して遊べる
  • バトルフィールド シリーズ :戦争を模したゲーム。戦車や戦闘機にも乗れる。

集団戦はさらに細分化された分類がありますが割愛します。

定期的に確認したいこと

ゲーム制作を行っている途中で、すこしずつ考え方が変わってきます。 変わることは悪いことではないのですが、変わった事を全スタッフで共有する必要があります。

そのため、次の事に留意して時々見返してみることをおすすめします。

  • ゲーム利用シーン、ストーリー
  • ゲームのコンセプトと、サービスのミッション

利用シーンを想像する

既に遊んでいる状態だけではなく、どう知って、どこでダウンロードし、どこでどうプレイし、それを誰に話したくなるか、を想像してみます。

社会人3年目の都内在住女性の場合、友人から聞いてその場でダウンロードし、通勤電車でプレイし、教えてくれた友人にLINEでゲームの成績を自慢する、のような形でOKです。

ここからストーリーをと実装する機能が一致するかどうかを一つずつ確認していきます。

  • 社会人3年目なので21歳〜25歳の女性が嫌悪感を抱かないUIやキャラクタデザインになっているか?
  • その場でダウンロードできるアプリサイズになっているか?
  • 通勤電車でプレイしやすい縦持ち片手操作が可能な画面設計になっているか?
  • ゲームの結果や途中の状況、よくできた!(裏を返せばダメな時はダメだった)とひと目でわかる設計になっているか?

こういった簡易なペルソナをぶらさずにいること、且つ事実と照らし合わせた時のズレを柔軟に変更できる構造にしておくことが重要です。

知らなくていい事は、知ろうとした人にだけ渡す

造り手側は多くの情報が既にある状態です。 情報を持たないプレイヤーは、新たに知る部分や埋めきれてない情報は想像で補います。

想像で補うには十分な情報が渡されているか確認すると同時に、知らなくても良いことまで過度に渡してないかを確認が必要です。

例えば、ゲーム起動をした直後のプレイヤーにたくさんのゲームモードが存在することを知らせる必要はありません。 一つのゲームモードをある程度把握してもらう事に注力し、後からバリエーションの存在を伝えた方が良いです。

たとえば、シングルゲームをレベル3まで進めないと対戦用のボタンが出てこない、等です。

同様に、何かの判断をするタイミングも情報が十分に揃ったとユーザーが思えているまで待ちます。 例えば、スマホの通知機能は、「ゲームから何の通知が行われるのか想像がついた後」で許可をもらうほうが、承認を得やすいです。 課金させるタイミングもゲーム初期にさせるよりもゲームを理解してもらった上で促したほうが納得を得た課金をしやすいです。

逆に、ゲーム起動直後に通知の確認をすると7割方はOffにされてしまいます。

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