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@tm30927
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aimeetsliterary

人工知能は感動できるのか

このgistはstfuawsc_itg advent8日目の記事です(遅れた)


私は人工知能・機械学習あたりの知識に疎く、

今回記載するにあたって調べた限りの情報をもとに書いてます。

見当違いのことを書いてたらすみません。


着目点

ここ参照
「機械学習を理解する上で重要な5概念」(P.21より)

  • 特徴表現
  • 汎化・過学習
  • 正則化
  • 次元の呪い
  • BiasとVariance

このうち「汎化・過学習」に注目
特に「未知のデータを正しく予測*できるような、ルールを学習する」=汎化能力について

人工知能は感動できるのか

感受性:「外界からの刺激を深く感じ取り、心に受け止める能力」

「感動に至るまでの情動は、果たして汎化できるか?」というのが私の興味範疇です。

現代文学理論(私の趣味で)を例にとっての雑感を以下に


現代文学理論を例にとってみる:「意味」の概念の変容

現代文学理論においては、近代以前に比して汎化の困難さを突きつけるような概念が多く登場しています。
事例幾つか

  • フェルディナン・ド・ソシュール

    • 言語の意味の固定性の否定
      ⇒文化・慣習が世界を切り取り、言語が生み出される
  • ロラン・バルト  

    • 「作者の死」
      ⇒物語の固定的な意味の否定、読者一人ひとりがそれぞ#れのコンテクスト・感覚にもとづき意味を汲み取る(テクスト理論)
物事の意味生成は個人的な出来事であり、画一的かつ一般的な「意味」とは存在しない

⇒教師データ使用の困難さ

現代文学理論を例にとってみる:物語世界の外の参照

物語とは「作者により書かれたもの」ではなく「読者が創りだすもの」である
⇒物語として描かれた世界のみならず、別テクスト / 現実世界の事象も参照の対象になりうる

  • ジュリア・クリステヴァ
    • 間テクスト性
      ⇒別の物語の参照 / ある時点において自らが「創りだした」テクストの参照などなど
提供材料は同じであろうと、「いつの時点であたえるか(外的世界で何が起きているか)」「どんな順番で与えるか(自分自身の参照)」により生起される事象は異なってくる

⇒自分はデータの解析者であると同時に入力データであり、そして自分自身は変化していく

現代文学理論を例にとってみる:意味の「どもり」

文学で用いられる言語=詩的言語の特異性

  • ローマン・ヤコブソン

    • 言語の異化作用
      ⇒意味伝達の「遅延」「困惑」を招くような言葉により、字義的な意味からの離脱を図る
  • マルセル・プルースト

    • 誤読の肯定
      「美しい書物は一種の外国語で書かれている。一つ一つの単語にわれわれ一人一人が自分の意味を込め、
      あるいは少なくともしばしば語義に反するような自分のイメージを込めている。
      しかし、美しい書物の中では、人々が作り出すすべての誤読がすばらしいのである。」
意味生成の混沌性を肯定する

⇒画一的な意味把握を拒絶する


ということで

意味の受容の過程の多様さ(入力系の複雑さ)から、「感動する」行為の汎化は難しいのではというのが私の雑感です。

一つの入力データが、違う瞬間には異なった意味を有しうるという恣意性に振り回され、
それでもそこから唯一性のある意味を見出すという行為は、現時点では人間にのみ可能なのかなあーと思います。

とはいえ

機械の特性を活かして、

  • 入力データを大量に(人間には処理しきれないほどに)与えた時にどうなるのか

  • まったく同じスタートラインに立つ白紙の状態の2つの機械に、まったく同じ学習素材をまったく同じ順序で提供したら差異は生まれるのか

という思考実験レベルのことも考えてみたりもします。

どうなんでしょうね。

みたいなことを思いながら、他の方々とはだいぶ趣向がずれましたがご笑覧を賜りありがとうございました。


余談

markdownで初めて書いてみました!
@gappy-jp@ntk1000の記事役立ちました

業務でも使ってみており、アドベントの恩恵をいただいております。

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