行列に並ぶ心理「並んで待つ時間は他のことをして待つより3割以上長く感じる」 MIT研究チーム
- 並んで待つ時間は、他のことをして待つより3割以上長く感じる
- 同じ8分間を待つのに、1分歩いて7分をターンテーブルの前で待つのと、6分歩いて2分待つのでは、後者はクレームの量が格段に減った
- エレベーター待ちへの苦情に対し、ドアの脇に鏡を設置したところ一夜にして苦情はなくなった
- スーパーのレジ待ちで、ガムを買うのも時間の埋め合わせ
- 待ち時間の見通しを知ることも重要な要因で、説明を受けることでストレスが改善される
- その待ち時間が予想より短かった場合は幸せな気分となる
- 長い待ち時間が最終的に幸せな気分で終わると、それが悲惨な経験だったにもかかわらず否定的な気分に陥らない
- 短くてゆっくり進む列と、長いけれども早く進む列を比べた場合、人は前者に並びがち
第4回 待ち時間のデザイン:縁の下のUIデザイン―少しの工夫で大きな改善!|gihyo.jp … 技術評論社
- Nintendo Switchの「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」では,シーンとシーンの間の待ち時間に現在のプレイ状況と関連のある短いTipsが表示されます。これもまた,待ち時間に適した長さで価値のある体験をユーザーに与え,待ち時間を短く感じさせているのです
- 一般的には,ユーザーが待ち時間がわからない状態で待てる時間は最大4秒だと言われています。もし4秒を超えてしまうことがあらかじめわかる場合は,時間がかかることをユーザーに伝える,またはスピナーではなく次に紹介するプログレスバーの利用をお勧めします
- ユーザーの待ち時間を快適にするためには,視覚的にどのように表現をするかという点以外にも,次のようなことを考える必要があります
- 待ち時間を感じさせない設計ができないか
- 時間がかかることが事前にわかっている場合それをどう伝えるか
- 待ち時間に別の行動がとれるようにできないか
- もし,アップロードなどの処理とユーザーの操作を分けることが可能であれば,ユーザーに待ち時間を感じさせず,別のことをできるように設計することをお勧めします
- スピナーのように終わる時間がわからないインジケータを表示したうえ,画面の操作も何もできない状態になっていることは,ユーザーに大きなストレスや不安を与えてしまいます。そういった場合,ユーザーが自らキャンセルできるようにしておくのが親切です
- また,サービスとしてもいつまでも待ち時間にしておくのではなく,一定時間が経っても処理が完了しない場合は自動的にキャンセルし,なぜ完了しなかったかをメッセージで伝えてあげるとよいでしょう
- 手間をかけた表現
- 複数の動画や静止画から1つのショートムービーを自動生成する動画編集アプリ「Quik」(iPhone)は,ショートムービーを生成するための待ち時間のためにミニゲームが用意されています。そのショートムービーの素材を使ってペアの写真を選んで楽しめるというユニークな工夫です
- 料理動画メディア「Tasty」のアプリでは,データ読み込み中の表現が単調なアニメーションではなく,独自のイラストレーションを使ったユニークな表現になっているため,思わず見入ってしまいます
【UX基本のキ】ユーザーの「待ち時間」を解消する3つのアプローチ | SEKAI LAB TIMES(セカイラボタイムス)
- 待ち時間を受け入れやすくする
- 待ち時間に楽しさを提供する
- 待ち時間という印象をなくす
- たしかに短い時間かもしれませんが、現実世界と違いアプリケーションを利用中のユーザーは他の何かをして待つことが困難という問題があります。現実の待ち時間ではiPhoneをすぐに取り出してTwitterやニュースアプリを見ることで退屈な時間を解消できますが、アプリケーションではなかなか現実世界のように何か他のことをして待っていてもらうわけにはいきません。
- そもそも「待つ」というのは、何かの発生を期待してそれまでの時間を過ごすことです。何もせず待っているという状況は発生しません。必ず対象とそれに対する反応が存在しており、何らかの変化が未来に起こることを予測して人は待つことになります
- 概念モデルを提供すること
- 待つことが適切であると受け取れるようにすること
- ユーザはなぜ待たなければならないのか知る必要がある。また、待たなければならないのが正当であることを承知していなければならない
- 期待に応える、あるいはそれを上回って応えること
- ディズニーランドにおける待ち時間提示、高速道路における渋滞抜け時間予測などは常に長めに提示される
- 人々の心をとらえておくこと
- 公平であること
- 終わりと始まりを強調すること
- 手荷物預かり所まで長く歩かされた客は最初はうんざりしていたかもしれないが、最後に短時間で荷物が出てきて嬉しい思いをしたために、全体としては良かったという印象を強く持ったのである。終わりよければすべてよしという格言は、待ち行列のUXを改善する上において極めて重要なのである