これは以前Twitterに連投したものと、Qiitaに書いたものをまとめて加筆修正したものです。
だいぶ前に一世を風靡し、今はもはや風化し始めている「2位じゃダメなんでしょうか?」という言葉がありました。ここで1位とか2位とか言っているのは、狭義にはスパコンのランキングTOP500の順位のことを指します。TOP500は、HPLというベンチマークによりスパコンの性能を測定し、そのランキングを決めるもので、年に2回ランキングが更新されます。以前、初代地球シミュレータが5期連続でトップを守りましたが、これは5年ではなく、2年半トップであった、というものです。
HPLとは、一言でいえば馬鹿でかい連立一次方程式を解くベンチマークです。問題サイズは自由に決められます。問題サイズが大きいほど性能を出しやすいですが、その分計算時間がかかるようになるため、実際には数時間〜数十時間程度で実行できる範囲のサイズが選ばれることが多いようです。問題が連立一次方程式なので、解いたあとに実際に代入して答えが合っているかどうかを確認します。実際には計算誤差などがあるため、その誤差が規定範囲内に収まっていれば合格となり、その時の演算性能がTOP500への報告値となります。